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校長日誌

【校長ブログ】最後の最後まで学力は伸びます~県立川口高校第3回学校説明会を開催~

  12月21日、県立川口高校では第3回学校説明会を本校アリーナ(体育館)で開催しました。約200名の中学生、保護者の皆様に御来校いただきました。感謝申し上げます。

 校長の学校概要・高校入試説明、生徒会会長の高校生活説明、生徒による部活動説明の後、吹奏楽部の演奏のもと120人の運動部有志生徒による受験生応援エール、校歌披露などを行いました。

 学校説明会後の生徒会主催の校内見学ツアーにも多数の皆様にご参加いただきました。また、今回は吹奏楽部がミニコンサートを開催し、好評でした。

 御来校いただいた皆様には、川高生の元気な様子を実感していただいたと思います。

 受験生の皆さん。学力検査日の2月26日まであと67日。がんばった学力はこれから徐々に現れてきます。最後の最後まで自分の力を信じで取り組んでください。応援しています。

【校長ブログ】音楽は、心に響く魔法である~芸術鑑賞会を開催~

 12月18日、県立川口高校の芸術鑑賞会が越谷サンシティ(埼玉県越谷市)で開催されました。今年は音楽部門の芸術鑑賞会で、東京サロンシンフォニーオーケストラ(高橋勇太 指揮)によるクラシックコンサートです。

 ♪カルメン ♪美しき青きドナウ などの名曲の他、楽器紹介コーナーもありました。特に打楽器の 田中 祐哉 さんのパフォーマンスに全校生徒は大爆笑。
 スペシャルゲストとして、オペラ歌手の 見角 悠代(みかど はるよ)さん、 伊藤 達人 さんがサプライズ登場されました。 見角 悠代 さんは、数々のオペラで活躍し、天性の美声を持つといわれるソプラノ歌手で今回は、♪天使のパン の独唱。伊藤 達人 さんは、伸びやかに広がる歌声で活躍が期待されているテノール歌手で今回は♪オー・ソレ・ミオを熱唱。生徒からは「ブラボー」の声と共に大きな拍手が送られました。そして、二人でヴェルディの♪乾杯の唄 を熱唱。会場は再び大きな拍手に包まれました。
 東京サロンシンフォニーオーケストラと県立川口高校吹奏楽部の共演は、♪サウンド・オブ・ミュージック メドレー。指揮者の 高橋 勇太 さんからも称賛をいただきました。

 私は数々の芸術鑑賞会に出席していますが、音楽部門では、今日の演奏会が「ブラボー」でした。今日お世話になった、指揮者の高橋 勇太 さん、打楽器奏者の田中 祐哉 さん、オペラ歌手の 見角 悠代 さん、伊藤 達人 さんなど、それぞれの世界で大活躍されている錚々たる方々だということを、帰宅してから知りました。
 私は、芸術に触れる時間は、とても大切なものだと思っています。米国の詩人ヘンリー・ワズワース・ロングフェロー(1807-1882)は、「音楽は、心に響く魔法である。」と言っています。音楽の素晴らしさに触れた時間でした。

 東京サロンシンフォニーオーケストラの皆様、オペラ歌手の見角 悠代さん、伊藤 達人 さんに心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

【校長ブログ】自分を見つめ直すこと~新聞記事から思ったこと~

 12月12日、県立川口高校では2学期の期末考査最終日。しっかり実力をはっきできたでしょうか。インフルエンザや新型コロナウイルスのために出席停止になってしまった生徒もいました。1日も早い快復を祈念しております。

 期末考査期間中の12月10日、読売新聞の投稿欄U-25に、県立川口高校3年生の 中村 優菜 さんの投稿「自分を見つめる面接練習」が掲載されました。

 「大学受験を迎える時期になり、今まで以上に自分と向き合う時間が増えた。面接練習をしているうちに、自分の長所や短所を改めて考え、自分のことを客観的に見ることができた。将来を考えることで、自分がどう生きて、社会に貢献できるかが明確化され、自然と大学での目標が立てられるようになった。今後も自分を見つめて頑張っていきたい。」という主旨の内容です。

 同じ紙面に、テレビでもおなじみのシャンソン歌手兼料理愛好家の 平野 レミ さんの「キッチンからの幸せ」という連載記事が掲載されていました。都立高校の進学校に進学したものの、性に合わず中退したお話です。学校の窓から見える東京大学の校舎を指さし「あそこに行くには猛勉強だ」と先生たちがハッパをかける校風に合わなかったそうです。悩みに悩んで父親に「学校めたくなっちゃった」と正座して話したところ、「わかった。やめろ」と一言。何も理由を聞かなかったそうです。「その代わり、好きなことを徹底的にやれよ」と言われたそうです。父親も性に合わない学校で苦労していたそうです。

 同じ紙面に高校時代の葛藤が掲載されていましたが、何歳になっても、時々自分を見つめ直すことは大切だと思います。

【校長ブログ】対話を怠っていませんか?~83年前の日米開戦に想う~

 12月9日、県立川口高校では、本日から4日間期末考査です。黄金色に輝く校内のイチョウも冬を思わせています。

川高生には自分の力をしっかりと発揮してくれることを期待しています。

 昨日12月8日は、日米開戦の日でした。新聞各紙では、日米の和解や非戦を誓う言葉がいろいろと報道されていました。私は大学で歴史を学びました。過日参加した歴史教育の会議で「歴史を職業とする私たちは、対話を怠っていないか?」という問題提起があり、ハッとしました。

「歴史とは、現在と過去との対話である」

と語ったのは、英国の歴史家E・H・カー(1892-1982)です。『歴史とは何か』(岩波新書 1962年)が有名ですが、『歴史とは何か 新版』(岩波書店 2022年)も刊行されました。

「歴史は…人の財産。あなた達がこれから生きる未来をきっと照らしてくれるけど、過去から受け取った歴史は、次の時代へひきわたさなくちゃならない。過去の声を受け止めて、守りたかっただけ」(ONE PIECE)

「歴史中のだれもが、はるか昔から同じ血を受け継いで、今、生きているのです。歴史はさらに未来へ続きます。これからの人類の歴史を戦争などのない明るく楽しいものにしたいですね」(どらえもん)

というアニメの言葉も心に響きます。

 1941(昭和16)年12月8日午前3時19分(現地時間7日午前7時49分)、日本軍が米国ハワイ・オアフ島の真珠湾の米軍基地を奇襲攻撃し、3年9カ月に及ぶ太平洋戦争が始まりました。日本近現代史の研究者である 加藤 陽子 東京大学大学院教授の『戦争まで―歴史を決めた交渉と日本の失敗―』(朝日出版社 2016年)という本を紹介します。

 この本は、28名の中高生を対象にした歴史講義がもとになっています。日米開戦の前に、世界が当時の日本に「どちらを選ぶか」と真剣に問いかけてきた交渉事は三度ありました。第一は、満州事変に対して当時の国際連盟によって派遣された調査団が作成したリットン報告書をめぐっての交渉と日本の選択です(1932年)。第二は、ヨーロッパでの戦争と太平洋での日米対立を結びつけることになった日独伊三国軍事同盟締結についてです(1940年)。第三は、1941年4月から日米開戦直前の1941年11月までに日本と米国の間で交渉がなされた日米交渉です(1941年)。

 加藤陽子教授は「この講義の目的は、みなさんの現在の日々の生活においても、将来的に大人になって社会人になった後においても、交渉事にぶちあたったとき、なにか、よりよき選択ができるように、相手方の主張、それに対する自らの主張を、掛け値なしにやりとりができるように、究極の問題例を挙げつつ、シミュレーションしようとしたことにあります」と述べています。

 当時の日本がなぜより良き道を選べなかったのかを、じっくりと考えることができる一冊です。是非ご一読ください。

【校長ブログ】読売新聞「気流」の投稿

 新聞には読者からの投稿で成り立っているコーナーがいくつもあります。12月4日の読売新聞朝刊の投稿欄「気流」に県立川口高校の 主代 優羽 さん(3年)の「人の評価 気にせず撮ろう」が掲載されました。

 「スマホで写真を気軽に撮れるようになった今日、写真撮影の自由度が減っている。SNSの普及によって、自分の写真に対して“いいね!”の承認欲求が強すぎて、写真本来のよさが失われてしまうことを危惧している。高校の写真部に入って本来のよさに気付いた。写真をもっと純粋に楽しむ人が増えることを願う」という主旨の高校生らしい文章です。著作権の関係で全文を掲載できませんが、主代優羽さんの読売新聞「気流」の文章、ぜひ、ご一読ください。

 高校における国語科は、「現代の国語」「言語文化」(いずれも共通必履修科目、以下選択科目)「論理国語」「文学国語」「国語表現」「古典探究」の6つの科目で構成されています。特に「国語表現」は、表現力を培い、表現を楽しむことに力を入れている科目です。教科書を見ても、小論文や志望理由書、手紙やメールの書き方など様々な場面での書く力を培います。最近の日本人は、しっかりと文章を書くことが少なくなっていることが気がかりです。

【校長ブログ】スプレー菊の花言葉は…~旧制川口市立川口中学校の校旗~

 華道部から校長室に素晴らし作品をいただきました。スプレー菊、グラジオラス、あかめ柳の生け花です。スプレー菊はスプレーマム、西洋菊とも言われ、日本や中国が原産の和菊が米国で品種改良され、ヨーロッパを経由して1970年代に日本に導入された洋菊です。


 校長室だけでなく、渡り廊下、事務室前にも展示しています。事務室前のスペースでは、本校の開校時の校旗「旧制川口市立川口中学校」とともに凛としています。
本校は、1941(昭和16)年に旧制川口市立川口中学校として開校し、埼玉県川口市立川口高等学校、1951(昭和26)年に埼玉県に移管され県立川口高等学校として長く男子校として発展を重ね、時代の変化と要請を踏まえ、1997(平成9)年に男女共学化した創立84年の伝統校です。この学び舎を巣立っていった卒業生は25,300名に達し、埼玉県内はもとより国内外において様々な分野で活躍しております。


 スプレー菊の花言葉は「高潔」。高潔とは、『広辞苑』では「けだかくいさぎよいこと。高尚で潔白なこと」とあります。
 県立川口高校華道部の皆さん、ありがとうございます。

【校長ブログ】自分の力を信じて~学力はまだまだ伸びます~

 11月26日、県立川口高校では、イブニング学校説明会を開催しました。50名を超えるの中学3年生、保護者の皆様にご来校いただきました。ご多忙の中、ご来校いただき、御礼申し上げます。日没時間も午後4時29分と、午後6時過ぎに終了したときは、外は夜景がきれいでした。

 私からは、県立川口高校の教育活動の説明だけでなく、学力の伸びについて説明しました。2月26日の埼玉県公立高校入試まであと92日、受験の時期が近づくにつれ、模試の結果が思うように伸びず、不安の方もいると思います。

 出題範囲の限られている定期考査では短期間での勉強でも効果が出る場合もありますが、高校入試や大学入試などの場合、勉強の成果は短期間では現れません。

 定期考査は、試験範囲は限定されており、問題作成も教科担当である教科担当の先生が行っています。そのため、試験対策も狭い範囲で済む上、出題傾向もつかみやすいものです。高校受験や大学受験では、出題範囲は中学校3年分や高校3年分です。初めて見る問題を制限時間内に解ききる実力が必要になります。そのため、短い期間の勉強だけでは模試の結果には結びつきにくいのです。

 成績が伸び始めるのは勉強を本格的に始めて「3ヶ月後」と言われています。夏休みのがんばりが、12月や1月になってようやく現れてきます。でも、あきらめた段階で学力は急速に失速します。あきらめずに自分の力を信じて乗り越えましょう。

 県立川口高校を目指している中3生、県立川口高校から大学進学を目指している川高生、がんばれ!受験生

【校長ブログ】母校への思いを胸に刻む~生徒会本部役員認証式~

 11月22日、久しぶりの晴天です。早朝の県立川口高校からは富士山がよく見えます。3日前(11月19日)の富士山とは全く違い、壮大な冬の富士山です。

 昨日11月21日、県立川口高校では生徒会本部役員認証式を行いました。生徒会会長 佐藤 三波 さん(2年)、生徒会副会長 武田 晃誠 さん(2年)、生徒会副会長 久保 菜々実 さん(1年)、監査委員長 成田 達也 さん(2年)に校長から認証書を手交しました。その後、他の生徒会本部役員が呼名され、第76期生徒会本部のスタートです。前執行部の生徒会会長 本田 宏一郎 さん(3年)、副会長 守屋 希香 さん(3年)、副会長 高須 三礼 さん(3年)をはじめとする皆さん、本当にお疲れさまでした。

 認証式では、米国のジョン・F・ケネディ大統領の就任演説の「国家が諸君のために何を成し得るかを問うのではなく、諸君が国家のために何を成し得るかを問いたまえ」の逸話について紹介しました。

 ただいま生徒会本部役員の認証式を行いました。目を輝かせて認証状を受け取ってくれました。今後の活躍を大いに期待しています。

 さて、先月10月3日に行われた生徒会本部役員選挙は、全立候補者から「川口高校を生徒の手でもっとすばらしい学校にしていこう」という、純粋な気持ちを強く感じる演説が聞けました。

 これまで頑張ってくれた旧生徒会本部役員の皆さん、1年間ありがとうございました。旧の役員さんがいたからこそ、新生徒会本部がスタートできたのです。

「大変だったけれど,生徒会をやってよかった。」この言葉こそ、自分自身が成長したことの証明だと思います。

 1961年1月20日、米国史上最も若い43歳で就任したジョン・F・ケネディ大統領は、就任演説で「アメリカ合衆国国民諸君、国家が諸君のために何を成し得るかを問うのではなく、諸君が国家のために何を成し得るかを問いたまえ」と語りかけました。とても有名なフレーズです。

Ask not what your country can do for you.Ask what you can do for your country.

私は高校の英語の時間にこのスピーチを勉強しました。

 この演説は大変有名ですが、実は原型があるそうです。ケネディが通ったチョート・スクール(現・チョート・ローズマリー・ホール)というプレップスクールがあります。プレップスクールというのは、アメリカのエリート層が行く全寮制の教育機関で、大学進学のための準備をする学校のことです。日本の中学・高校に相当します。

 このチョート・スクールで、当時の校長が、ケネディが在籍していた頃に「チョートが君たちに何をするかではなくて、君たちがチョートに何ができるかを問いなさい」という話をしたそうです。さらに元をたどれば、その校長がハーバード大学在籍時に、「諸君、自分の母校に求めるのではなく、自分が母校に対して何ができるかを問いたまえ」というようなことを言っていたという記録もあるそうです。

 今年で創立84年目の県立川口高校でも、11月16日、同窓会総会を開催し、第7期の90歳の大先輩から20代の方々まで来校し、母校への思いを語っていただきました。 

 いつも時代でも、母校愛は大切です。第76期生徒会本部の活躍を期待しています。

【校長ブログ】東京国際管弦声楽コンクール管楽器部門で第1位

 11月19日、東京国際管弦声楽コンクール管楽器部門高校生の部で第1位になった山岸聖明君(3年生)が吹奏楽部顧問の小出勝大教諭とともに、校長室に報告に来てくれました。

 この大会は、一般社団法人 東京国際芸術協会が主催するもので、11月10日、タワーホール船堀・小ホールにて開催されました。山岸君が、管楽器部門高校生の部でトロンボーン演奏で見事第1位の成績を収めました。

 東京国際管弦声楽コンクールは、これからもっと音楽を勉強したいという高校生、大学生、社会人を対象に有能な演奏家を発掘するとともに、豊かな表現力や可能性を引き出し、将来国際的に活躍できる音楽家としてはばたけるようその学習機会を提供し、それぞれの成果を表彰することによって、今後の精進への励みになることを目指し設立されました。

 山岸君は、中学校は吹奏楽部に所属。県立川口高校1年生ではサッカー部に所属していましたが、2年生から吹奏楽部に転部し、本格的に練習を開始。2024年第26回日本ジュニア管打楽器コンクール トロンボーンの部高校生(主催:日本音楽教育文化振興会)で金賞を受賞しています。

 山岸君に感想を聞くと、「練習どおりの演奏が出来ず、結果が出るまで心配ばかりでしたが、このような素晴らしい賞を頂けて、とても嬉しいです。」と語っていました。高校卒業後は大学で音楽を専門的に学びたいとのこと。さらに演奏力を磨いていってほしいと思います。

 本当におめでとうございました。

【校長ブログ】富士山三景

 11月19日、一段と冷え込んだ今朝、早朝の県立川口高校を巡回していると雪をかぶった富士山がくっきりと見えました。


富士山は、日本人の原風景や信仰の対象、文化の母胎として、古くから心のふるさととして親しまれてきました。
夕方の富士山は、朝とは違ってシルエットです。

とても清々しい気持ちの一日でした。