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校長日誌

【校長ブログ】驚きのギョギョ!~諏訪山祭(文化祭)で体験しました~

 9月6日、第60回諏訪山祭が始まりました。開幕セレモニーでは、生徒有志のダンスなどで盛り上がりました。

 校内巡回しながらサイエンス部のドクターフィッシュ体験と藍染め体験をやりました。ドクターフィッシュ(ガラ・ルファ)は西アジアに生息しているそうです。川底や石などに付着する苔などが主な餌だそうですが、人間の皮膚の角質をついばんでくれるそうで、トルコでは皮膚疾患の治療にも利用されるとか…。私も指を入れてみましたが、くすぐったいような不思議な感覚でした。藍染め体験は、自分でも想像以上の出来ばえで自分でも大満足です。

 書道部の作品も圧巻でした。文化部の甲子園と言われる全国高等学校総合文化祭(今年度は岐阜県で開催)で展示された大作もあります。

 見どころたくさんの県立川口高校諏訪山祭(文化祭)。ぜひお越しください。

 

【校長ブログ】諏訪山祭(文化祭)直前の県立川口高校

 9月5日、川口高校は9月6日7日開催の諏訪山祭(文化祭)の準備の一日です。早朝の教室巡回時に、素晴らしい黒板アートに出会ったりすると、「文化祭直前だなあ」と実感します。文化部にとっては文化祭は活躍の場です。ぜひ、県立川口高校の文化祭をご覧ください。

 校内で文化祭準備に取り組む一日ですが、県立川口高校野球部は秋季地区大会があり、県立大宮公園野球場で古豪の大宮高校と対戦しました。3年生が引退し、新チームになって初めての公式戦。私も激励のために県営大宮公園野球場に駆けつけました。試合は、県立川口高校が3回表に3番山口君のタイムリー3塁打で先制し、県立川口高校の猛打が爆発し12‐2で8回コールド勝ちをしました。応援をしてくださった父母会の皆様に感謝申し上げます。

【校長ブログ】「壁」を乗り越えよう!~2学期が始まりました~

 9月2日、久しぶりの青空のもと、県立川口高校では2学期が始まりました。県立川口高校がある場所は諏訪山という高台で、学校からは川口のタワーマンションや新宿方面の高層ビル群を見ることができました。

 本日は、新たに着任された2人の先生の着任式、2学期始業式、表彰式、シェイクアウト埼玉(避難訓練活動)をオンラインで行いました。

 表彰式では、男子バドミントン部、吹奏楽部、書道部、軽音楽部(歌楽反応、DUMMY DAHLIA)、美術部、日本赤十字社からの献血継続50年の感謝状を表彰しました。校長講話では、養老孟司さんのベストセラー新書『バカの壁』(新潮新書2003年)をもとに「壁を乗り越えよう!」というテーマでお話ししました。9月6・7日は諏訪山祭(文化祭)です。充実した2学期を過ごしてください。

 校長講話の内容を紹介します。

 この夏休み、学校では、照りつける太陽の下、校庭で部活動に励む姿がありました。体育館では蒸し暑い中、元気に声をかけ合う姿がありました。校舎内では、補習、部活動、文化祭の準備などに取り組んでいる姿がありました。特に3年生は、自分の進路に向けて、とても暑い夏を過ごしたと思います。

  今日は、「壁を乗り越えよう」という話をします。皆さんは、「壁」というとどういうイメージを持ちますか。私は、高校の時に山岳部に所属していました。1年生の時に、夏合宿5泊6日で北アルプスに行きました。標高3180mの槍ヶ岳が最終目的地です。東京の上野駅から夜行列車に乗り、富山県から北アルプスに入山したとき、先輩があれが槍ヶ岳だと指差しました。自分の目測だと5cmです。自分の背中の荷物は30kg。ふと、「生きて帰れないかな」と15歳の自分は思いました。4日後、槍ヶ岳の頂上に立てた自分を今でも覚えています。

  皆さん。この2学期、「壁を乗り越えましょう」。人生は、毎日、大きな壁、小さな壁の連続です。解剖学者で東京大学名誉教授の養老孟司さん(1937-)の「バカの壁」(新潮新書 2003年)という本から、誰もがぶつかる可能性のある「バカの壁」について詳しくお話しようと思います。今から21年前に発行されたこの本は、累計450万部が発行された戦後第5位のベストセラーです。

  養老孟司さんは、「人間の脳は、つい楽をしようとする。しかし、自分がどこまでならできるのかを認識することが大切だ。そのためには、迷い、挑戦し、失敗を繰り返すことが大切だ。そうやって育てた感覚が“自信”となるのだ」と言っています。壁だと認識した時、その壁の半分は超えているのです。壁があることは何かにチャレンジしている証拠です。皆さんには限りない可能性があります。壁を乗り越えるたびに、人間は強くなります。

 でも、どうしても乗り越えられない壁に出会ったとき、回り道をすることも大切です。

  バカの壁とは、“バカ”な人と賢い人を分ける壁のことだそうです。一体、“バカ”な人と賢い人を分ける壁とは何なのでしょうか。結論から言うと、『自分の知らない世界を知ろうとするかどうか』ということだそうです。つまり、バカな人は自分の知らない世界のことを知ろうとしない人のことであり、賢い人は、自分の知らない世界について頑張って知ろうとする人のことだということです。養老孟司さんが言うには、“バカ”な人には、いくつか特徴があると言います。その中でも、人が陥ってしまいがちで、私自身も陥りがちな二つの特徴について紹介します。一つ目は、すぐに「分かった気になる」というものです。二つ目は「正解が一つと思いがち」というものです。

  皆さんも、4年にわたる新型コロナウイルス感染症への対応で、「正解」は一つではないことに気付いたと思います。ポストコロナの時代はコロナ禍前に戻るのではなく、新しい時代を創り上げることが大切だと思います。2020年に経済産業省が、これからの社会で求められる力について調査分析を行いました。今まで求められた力は「注意深さ・ミスがないこと」です。典型的なのは学校のテストですね。その他、責任感・まじめさ・信頼感・誠実さ。今までも大切ですし、これからも大切な資質でしょう。しかし、皆さんが40歳代になる2050年には「問題発見力」、つまり物事を見極める力が求められると分析しています。

 そのためには、「自分で学び続ける力」が子供も大人も求められます。

  2学期は諏訪山祭、修学旅行など、大きな行事が続きます。3年生は進路決定の時期です。皆さん、生徒・先生・保護者が一体となったチーム川高で力をあわせて壁を乗り越えましょう。

 川高生の皆さん

 元気に挨拶してますか。

 他人に優しくしてますか。

 夢を諦めていませんか。

 志高く。

【校長ブログ】9月2日の始業式に備えて学校HPの確認を~台風10号への対応~

 8月30日、台風10号はゆっくりと九州地方を縦断しています。関東地方は、台風10号からは遠く離れていますが、台風周辺や高気圧の縁をまわる暖かく湿った空気の流れ込みの影響で、大気の状態が非常に不安定となっています。

 埼玉県南中部(さいたま市、川口市など)は夜は強い雨でしたが、現在は雨脚は少し弱まっています。

 川口高校では、夏休み期間中ですが、3年生は進路に向けて取り組み、1・2年生は部活動や文化祭準備などで多くの生徒が登校しています。安全第一で取り組んでもらいたいと思います。

 川口高校の始業式は9月2日です。今後の台風状況が予測しにくいですが、学校ホームページに対応を掲載しますので、確認をお願いします。

【校長ブログ】スカッとさわやかな気分~『成瀬は天下を取りにいく』~

 8月24日、川口高校ではPTA理事会があり、PTAの全国大会、関東大会の報告や9月7日の諏訪山祭(文化祭)の運営などについてご協議いただきました。

 「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」という印象的な書き出しで始まる小説『成瀬は天下を取りにいく』(新潮社 2023年)は、2024年本屋大賞を受賞した宮島未奈さんの作品です。

 読了後に、スカッとさわやかになる小説です。まだ、お読でない方は是非ご一読を。

今までの社会は、グループ社会。強力な権限を持つ人がリーダーシップを発揮していました。その人の言うことを聞いていればどうにかなかった社会です。だから「出る杭は打たれた」のです。

 これからの社会は、チーム社会。多様なメンバーがお互いを認め合い、強力な権限がなくてもお互いを助け合うリーダーシップ。相手を思いやり、気遣いができる社会です。だから「出過ぎた杭は打たれない」のです。私は、21世紀型リーダーシップと呼んでいます。変化が激しい、予測できない社会において、必要とされる知識・能力は何でしょう。子どもも大人も「自分で学び続ける力」と「21世紀型リーダーシップ」だと思っています。

 8月も読書をたのしんでいます。『成瀬は天下を取りに行く』の他、続編の『成瀬は信じた道を行く』(新潮社 2024年)、永井紗耶子『木挽き町のあだ討ち』(新潮社 2023年)、小川幸司『世界史とは何か~「歴史実践」のために~』(岩波新書 2023年)、麻田雅文『日ソ戦争〜帝国日本最後の戦い〜』(中公新書 2024年)などジャンルを問わずに多読しています。

 残りの夏休み、読書をしてみませんか。

【校長ブログ】走れ!どこまでも広がる先へ~県立川口高校第1回学校説明会を開催~

 8月22日、夏休みも終盤です。川口高校では第1回学校説明会を本校アリーナ(体育館)で開催しました。約1000名の中学3年生、保護者の皆様に御来校いただきました。お暑い中、ありがとうございました。第1回分の申込みは8月上旬に定員(1000名)に達したため、お申込できなかった皆様には、ご迷惑をおかけし大変申し訳ございません。

 校長の学校概要・高校入試説明、生徒会副会長の高校生活説明、生徒による部活動説明の後、吹奏楽部の演奏のもと100人の運動部有志生徒による受験生応援エール、校歌披露などを行いました。

 学校説明会後の生徒会主催の校内見学ツアーにも多数の皆様にご参加いただき、ありがとうございました。書道部は書道パフォーマンスを行いました。御来校いただいた皆様には、川高生の元気な様子を実感していただいたと思います。

 今年度は、従来の学校説明会(第2回…11月16日、第3回…12月21日)に加え、イブニング説明会(9月18日、10月3日、10月28日、11月26日)、ミニ学校説明会(1月7日)も開催いたします。開催日の2週間前から学校ホームページでお申込みを開始しますので、ご都合のよろしい時に、ぜひ川口高校にお越しください。

 

【校長ブログ】台風7号接近中

 8月16日、非常に強い台風7号が、暴風域を伴いながら関東の北寄りに進んでおり、16日夜遅くにかけて関東に最も接近する予報です。

 そのため、予定されていた部活動や夏期実力養成講座は中止になり、校内はとても静かです。菅平(長野県)で校外合宿中だった川口高校ラグビー部も予定よりも帰校の時間を早め、正午前に学校に全員無事に到着しました。

 県立川口高校は埼玉県の防災拠点校になっています。生徒・保護者の方々だけでなく、地域の皆様も安心安全であることを祈念しております。

【校長ブログ】日本のいちばん長い日~79回目の終戦記念日~

 8月15日は、79回目の終戦記念日です。川口高校では学校閉庁日ですが、バドミントン部、卓球部、剣道部、柔道部、野球部、ウエイトリフティング部、男子バスケットボール部、サッカー部などが練習をしていました。

 熱戦中の甲子園でも岡山学芸館高校(岡山)と掛川西高校(静岡)の対戦中の正午に一時中断。選手や観客らは脱帽し、サイレンが鳴り響く青空の下、1分間の黙とうが行われました。甲子園で終戦の日の黙とうは、1963年の第45回全国選手権大会から行われています。学校でも半旗を掲揚しました。

 半藤一利さんの「日本のいちばん長い日」は、戦後20年目の1965年に出版されたノンフィクション作品です。2年後の1967年に映画化され、2015年にもリメイク版が上映されました。昭和天皇の御前会議で太平洋戦争の降伏を決定した昭和20年8月14日から、陸軍のクーデター事件発生と鎮圧、国民に対するラジオ放送で昭和天皇がポツダム宣言受諾を伝える8月15日正午までの24時間を描いている映画です。

 日本のラジオ放送は1925年に日本放送協会(NHK)によって東京で始まりました。NHKは東京の放送を関東一円に届けるために、1937年に川口市と鳩ヶ谷町に放送所を開設し、川口に312m(東京タワー完成までは日本一の高層物)、鳩ヶ谷に206mの鉄塔を建設しました。川口高校近くの鳩ヶ谷高校は、NHKの鳩ヶ谷放送所の跡地です。1983年に放送所が埼玉県久喜市へ移転しました。川口放送所の跡地が川口市立高校の隣にあるSKIPシティであり、鳩ヶ谷放送所の跡地に鳩ヶ谷高校が開校したのは1988年です。

 終戦から10日後の昭和20年8月25日午前5時、降伏を認めない陸軍将校に指揮された16歳から18歳の陸軍予科士官学校学生67名が川口放送所と鳩ヶ谷放送所を占拠し、NHK放送で戦争継続を訴えようとしました。結局、放送は実現しませんでした。東京から8月14日のクーデター事件を鎮圧した 田中静壱 東部軍司令官が鎮圧のために直接鳩ヶ谷へ到着したため、午後4時に反乱者は降伏し、首謀者は逮捕されました。この事件により9時間にわたり放送が停止しました。また、田中司令官は鎮圧を見届けてから東京へ戻り、この日の夜に自決しています。

 歴史に「もし」というのは禁物ですが、「もし、戦争継続の放送がされていたら・・・」、日本の終戦直後の混乱は一段と大きなものになっていたでしょう。川口高校がある川口の地を舞台に終戦をめぐるドラマがあったのです。

 現在の日本は平和な時代です。20世紀の英国の外交官であり歴史家であったE・H・カー(1892~1982)は、「歴史とは現在と過去の対話である」と言っています。歴史に学び、思考停止をしないで、しっかりとしたバランス感覚を持った大人になってもらいたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【校長ブログ】生きてるだけで丸もうけ~明石家さんまさんの座右の銘~

 8月12日は1985(昭和60)年の日航ジャンボ機墜落事故から39年目です。当時、私は大学生でしたが、夏の夕暮れ時に、テレビで日航機が行方不明になったという速報が流れたことを今でもよく覚えています。明石家さんまさんのテレビ番組を見ていて、あの夏を改めて思いました。

 明石家さんまさんは、当時毎週月曜日、「オレたちひょうきん族」(フジテレビ)という人気テレビ番組の収録をし、午後10時にスタートするラジオ「MBSヤングタウン」(毎日放送)の生放送に出演するため、東京から関西に移動していたそうです。1985(昭和60)年8月12日のこの月曜日も、いつも通りの日本航空123便を利用する予定でしたが、テレビ番組の収録が早めに終わったため、いつもより1便早い全日空機に繰り上げたそうです。ラジオ番組が始まる前に墜落事故を知ったさんまさんは、体の震えが止まらず、トークができず、ずっと音楽を流していたそうです。

 日航ジャンボ機墜落事故は、乗員乗客520名が亡くなった航空機史上最悪の死者数を出した出来事です。東京2020オリンピックの閉会式でも流れた「上を向いて歩こう」で有名な歌手でタレントの坂本九さんは、いつもと違うこの便に乗り、亡くなりました。

 さんまさんは、命拾いした、生きていてよかった、生きているだけでありがたいことだと思い、「バカなことでも何でもやって、これまで以上にみんなに楽しんでもらおう。笑ってもらおう」と心に決めたそうです。明石家さんまさんの座右の銘は「生きてるだけで丸もうけ」。娘さんにも、それを縮めて「IMARU いまる」と名付けています。

【校長ブログ】子どもの思いを県政に~埼玉県こども計画についてディスカッション~

 8月6日、川口高校では、夏休み18日目です。早いもので残り26日となりました。昨日5日はグラウンドでは、神奈川県立白山高校野球部の皆さんが来校し、川口高校野球部と練習試合、ラグビー部は来週の菅平合宿に向けて練習していましたが、今日は野球部は休養日、ラグビー部は獨協埼玉高校で校外練習試合です。山岳部や軽音楽部も活発に活動していました。今日6日は、校内では女子バレーボール部、卓球部などが体育館で活動していましたが、昨日に比べるととても静かです。その中でも3年生は、夏期実力養成講座や自習室で大学受験に向けて学習に取り組んでいます。

 

 

 去る7月19日、川口高校に埼玉県福祉部こども政策課の皆さんが来校され、川口高校生徒会の生徒たち40名と埼玉県子ども計画についてのディスカッションを行いました。

 去年4月に施行された「こども基本法」は、自治体の施策に子どもたちの意見を反映させることを義務づけています。埼玉県では、子どもたちの意見や考えを把握し、埼玉県の施策に反映するため、子どもたちと県内各地でディスカッションをしています。

 「あなたの考える“こどもにとって安心・安全なまち”とは?」などについてグループ討議をし、身近な危険などについて様々な意見がありました。川高生が、埼玉県の施策や地域の将来について考えるとてもよい機会であったと思いました。こども政策課の皆さん、ありがとうございました。

【校長ブログ】川高を知って・見て・楽しむ!!~部活動体験会~

 7月30日、川口高校では部活動体験会を開催し、95名の中学3年生の皆さん、保護者の皆さまが来校されました。本日は、野球部、サッカー部、陸上競技部、男子テニス部、男子バドミントン部、女子バドミントン部、柔道部、ウエイトリフティング部、吹奏楽部、美術部の体験会がありました。

 猛暑の中、熱中症リスクが懸念されています。十分な休憩時間の確保、保護者の皆さまの休憩室の設置など熱中症対策を施しての開催としました。

 私は、中学3年生の皆さんにとっては、部活動体験会は学校選択の貴重な機会の一つであると考えています。川口高校を知って、見て、楽しんでもらいたいと思います。

 ご参加された中学3年生及び保護者の皆様、ありがとうございました。明日、明後日も開催いたします。

【校長ブログ】発見力の大切さ~関東地区高等学校PTA連合会大会千葉大会~

 7月23日、私は、関東地区高等学校PTA連合会大会(関東高P連)千葉大会に出席のために幕張メッセ(千葉県千葉市)へ行ってきました。

 関東高P連は、なぜか東京都を除く、埼玉県・千葉県・茨城県・栃木県・群馬県・神奈川県と山梨県の高校と特別支援学校のPTAが加入しており、今大会は約2,000名の代表PTAが参加しました。開会前のアトラクションでは、千葉県立幕張総合高等学校シンフォニックオーケストラ部の皆さんが、若さ溢れる演奏でPTAの皆さんを魅了していました。また、柏おやじダンザーズの皆さんが会場の皆さんに元気を与えてくれました。 

 開会行事では、大会宣言文が採択され、最後に来年度の埼玉大会に向けて埼玉県高等学校PTA連合会会長さんが、映画『翔んで埼玉 琵琶湖より愛をこめて』に基づいた茶番劇と、皆さんで“埼玉ポーズ”をするなど会場を盛り上げてくれました。

 開会行事の後には、一般社団法人スクールポリス理事の佐々木成三さんによる記念講演がありました。埼玉県警で22年間勤務され、10年間は埼玉県警察本部刑事部捜査第一課で防犯カメラ、スマートフォン、パソコンの分析などを担当されていた方です。実例に基づいたSNSの危険性や必要な情報判断力などについてのお話に、会場の皆さんは引き込まれていました。

 1日とおして「自分には見えていないものが多くあることを知ること、発見力の大切さ」を実感した1日でした。今回の大会宣言文を紹介します。

第70回関東地区高等学校PTA連合会大会千葉大会 大会宣言文

 近年は、新型コロナウイルス感染症の影響や世界的規模の気候変動による想定外の自然災害等の脅威にさらされています。また、情報通信技術の進歩に伴う高度情報化社会への急激な変化は、子どもたちの生活に大きな影響を与えています。さらに、令和2年から3年間は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、学校は学習活動や体験活動の自粛を余儀なくされ、その結果、子どもたちの学力や体力、対人関係などへの影響が心配されています。

 新型コロナウイルス感染症は、令和5年5月より感染症法上の位置づけが5類へと移行され、日常生活も戻りつつありますが、社会全体を大きく変化させ、学校も含め人々の生活に大きな変化をもたらしたことも事実です。社会においてはデジタル化の波に拍車がかかり、学校においても一人一台の端末が整備される時代となり、ICTの活用で生徒が幅広い視点から自身のキャリアを考える機会が増えました。そのような中、「チャットGPT」などの対話型人工知能(AI)を授業の中で取り入れる取組も進み、学習指導や生活指導に関する指導方法も変わりつつあります。

 さて、高校においても新しい学習指導要領が今年度からすべての学年において実施される中、子どもたちは自分を見失わず、『自律』すなわち自ら立てた規範やルールに従って、自分のことは自分で判断し、しっかりと行動することが強く求められています。

 このためには、子どもたちだけでなく、学校・家庭・地域が連携することが極めて重要であり、保護者と教職員とが協力し、学び合い、高め合ってこそ子どもたちの『自律』が達成されるのです。したがってこの連携の大切さを今こそかみしめていく必要があります。

 本年度、第70回関東地区高等学校PTA連合会大会が千葉の地で開催され、関東地区高等学校のPTA会員が、豊かな自然や環境に恵まれている千葉のポテンシャル(潜在能力)を活かし、学校教育や家庭教育について、地域社会とのかかわりの中から、未来を生きる子ども達のため、持続可能な開発のための教育を見据えながら研究協議を重ねることは大変意義深いものがあります。

 子どもたちの健全な育成や教育環境の整備は、喫緊かて不易の課題として、「学び、行動するPTA」を実践し、社会教育、家庭教育の充実と子ども・保護者・教職員すべての自己実現のためPTA活動を活性化させていくことをここに宣言します。

一 子どもたちが時代や環境の多様化へ柔軟に対応できる心や考えを育成する。

一 自らの行動を自律と自立を持って、判断、実行できる資質を身に付ける教育を支援する。

一 親子が相互に意志や気持ちを受け止め、尊重しあう親業の推進を支援する。

一 家庭・学校・地域のそれぞれの役割や立場を意識した教育の推進を支援する。

一 子どもたちをサポートし、親が集い、つながり、学ぶPTAの育成を推進する。

【校長ブログ】昨日の自分に差をつけろ~目標を決めた人は、強い。~

 7月22日、夏休みに入った川口高校では、夏期講習や部活動の合宿などが始まりました。3年生は、講義室で夏季講習を受講したり、教室や自習室で自学自習をしている者もいます。写真は「国語共通テスト対策」講座の様子です。2年生、1年生は、グラウンドや体育館などでの部活動に取り組んでいます。午後3時頃、雷雲接近のために野球部、サッカー部、テニス部など屋外の部活動は中断です。その直後、激しい雷雨が川口高校をおおいました。

 

  大切なことは、「目標」ブレずに決めること。

  お前はダメだ。その夢、あきらめた方がいい。

  あなたのことをそんな風に決めつける権利は、誰にもない。

  あなたにもない。

  なぜなら人は、本気で成長したいと思っている限り、

  たとえわずかずつでも成長しつづける生き物だから。 

 

昨日の自分に差をつけて、有意義な夏休みを過ごしましょう。

【校長ブログ】今度は学校説明会でお会いしましょう~彩の国進学フェア~

 7月20日(土)、21日(日)の2日間、さいたまスーパーアリーナで彩の国進学フェア(読売新聞さいたま支局主催)が開催され、48005人の来場があったそうです。川口高校では、校長の私を含めのべ40人の教員が対応しました。川口高校のブースには約500組の来場があり、個別に学校の概要や質問にお応えしました。中学3年生とその保護者だけでなく、中学2年生の方も来場され、川口高校の魅力をご説明しました。

 川口高校では、8月22日(木)、本校アリーナで第1回学校説明会を開催します。参加申込みは学校ホームページからできますので、是非ともご来校ください。

 私は、校長になってから教職員に「自分の子どもを入学させたい学校にしましょう」と伝えてきました。生徒募集は校長自ら“トップセールス”をすべきだと考えています。今まで校長として勤務した高校では全て説明会には参加しています。20年くらい前、ある企業の方とお話をしたときに、トップが営業活動することの大切さを強調されていました。「学校は、もったいぶって校長先生がなかなか登場しないけれど、だいだい校長先生が登場した時は大炎上していて手遅れ。最初から校長先生が対応すればよいのにね。」と言われたことが原点です。教育は誰でも語ることができる世界です。なぜなら、誰もが学校生活を経験していますし、お子さんがいれば当事者である保護者として学校と接していたはずです。そのような方々にお応えするためには、迅速な対応はとても大切だと思っています。

 2日間連続で、午前9時30分から午後4時過ぎまで立ったままの学校説明。さすがに疲れました…。

【校長ブログ】県立川口高校ブースにご来場いただいた皆様へ~彩の国進学フェア~

 本日は彩の国進学フェア 県立川口高校ブース(82番ブース)にご来場いただき、誠にありがとうございました。個別説明を通して本校の雰囲気を少しでも感じていただき、ご理解いただけましたら幸いです。是非とも、学校説明会(8月22日)など県立川口高校にお越しいただき、県立川口高校を実感いただければと思います。

 学校説明会のお申し込みはこちら → 第1回学校説明会

 今後とも県立川口高校を、よろしくお願いいたします。

【校長ブログ】“慣れること”に慣れてはいけない~1学期終業式~

 7月19日、川口高校では、1学期終業式、表彰式、壮行会・報告会を開催しました。昨日7月18日、気象庁は「関東甲信地方・東海地方が梅雨明けしたとみられる」と発表しました。いずれも平年より1日早い梅雨明けです。今年は梅雨入りが遅かったため、梅雨の日数は27日間となり、平年と比べると3分の2ほどの短い梅雨になりました。そのため、終業式等はオンラインで開催しました。

 表彰式では、陸上部、高く正し賞の表彰を行いました。壮行会では、全国高等学校総合体育大会(インターハイ)に出場するウエイトリフティング部、全国高等学校文化祭(高文祭)に出場する書道部の激励を行いました。

 校長講話では、「“慣れること”に慣れてはいけない」をテーマに、「ガリ勉」の由来や1万円札の肖像画になった渋沢栄一の「習慣というものは、善くもなり、悪くもなるから、別して注意せねばならない」という言葉を紹介しました。校長講話の内容を紹介します。

 今日は「ガリ勉」の話をします。どのようなイメージを受けますか。

 「お前、ガリ勉だよな」と言われたら、どんな気持ちになりますか。このような経験はないですか。友達に「勉強したのか」と聞かれて「勉強なんかしてないよ」と答えたこと。

 たぶん、多くの方は、ここにいる先生方も含めて、ガリガリ鉛筆の音を立てるくらい勉強ばかりしている人物というイメージを持ったと思います。勉強することが恥ずかしい、カッコ悪いと思ったこと…。思っていること…。実は、世の中、このイメージが曲者です。「ガリ勉」が片仮名になったのは、1960年代からであり、今から50年くらい前からです。

 「ガリ勉」を漢字でどう書くか知っていますか。「ガリベン」の語源は明治時代からです。「我」の「利」益のために「勉」強する者です。つまり、自己中心的な人物です。今から50年以上前の1960年代までは、勉強は、世のため、人のためにするものでしたが、高校への進学率、大学への進学率が上昇する中で、マスコミに片仮名の「ガリ勉」にすり替えられたのです。

 その結果、日本は世界中で勉強することを恥ずかしがる国民性になってしまいました。

 2017年の日米中韓の高校生の勉強と生活に関しる意識調査で、「平日、学校の授業と宿題以外は勉強しない」と答えた割合は、

日本…24.2%

米国…17.7%

中国… 7.6%

韓国… 9.8%

と日本が一番少なかったのですが、世界的に高校生の学習時間は増加傾向にあります。

 始業式でも話したとおり、「勉強」という言葉は、江戸時代には「頑張る」「努力する」という意味で、学習するという意味はありませんでした。皆さんの中に眠っている能力を引き出すには、努力が必要です。「できない」という思いこみや、「やりたくない」という怠け心と戦わなければなりません。高校生のうちに、良い習慣をしっかりと身に付け、自分の能力を引きずり出してください。

 7月から1万円札の肖像画になった埼玉県深谷市出身の渋沢栄一の言葉を紹介します。

  習慣というものは、

  善くもなり、悪くもなるから、

  別して注意せねばならない。

 「慣れること」に慣れてはいけないと言っています。いったん思い立って始めたことでも、しばらくたつと、初心を忘れてしまうことがあります。つまり、慣れてしまうのです。川口高校に入学した時、次の目標に向かって努力しようと思っていたのに、いつしか気持ちが冷めてしまった自分。それは「慣れてしまった」ということでしょう。

 3年生は進路決定に向けて重要な夏です。2年生、1年生は将来に向けての重要な夏です。人間はやったことよりも、やらなかったことを後悔する生き物です。しかも、やらないでいると、あっという間に時間は過ぎていきます。明日からの最長の44日間の夏休みを有意義に過ごしましょう。

  川高生の皆さん

  元気に挨拶してますか。

  他人に優しくしてますか。

  夢を諦めていませんか。

  志高く。

  9月2日に、全員で元気に会いましょう。

【校長ブログ】皆さんの応援を打球に乗せて~川口高校野球部初戦突破!~

 7月14日、3連休の中日、不安定な梅雨空の中、川口高校野球部はUDトラックス上尾スタジアム(埼玉県上尾市)で第106回全国高校野球選手権埼玉大会の初戦を早稲田大学本庄高等学院と対戦し、私も応援に駆けつけました。吹奏楽部、サッカー部、写真部、有志生徒、野球部父母の会の皆様、川口高校卒業生や地域の皆様など、三塁側スタンドは紫色のメガホン一色になりました。

 川口高校は、1回裏に1点、2回裏には2点を入れ、序盤から得点を重ねましたがその後なかなか追加点をとれませんでした。早大本庄も3回表に1点、4回表には失策がらみで1点を追加し接戦となりました。7回裏に待望の1点を入れ、4-2で初戦勝利しました。

 9回表の早大本庄の攻撃では、早大本庄のスタンドでは應援部が早大応援歌「紺碧の空」を連呼して、球場全体を圧倒し、スタンドの応援の大切さを実感しました。私は早大出身ですが、東京六大学の神宮球場と同じくらいの応援指導に感動しました。また、早大本庄應援部の川口高校に対する激励エールに感謝申し上げます。

 応援いただいた皆様、ありがとうございました。次の対戦相手は川口市立高校で、川口ダービーマッチです。7月18日にアイル・スタジアム浦和球場(浦和市営球場)で午前9時からの試合です。引き続き、県立川口高校野球部への応援をよろしくお願いいたします。

【校長ブログ】川口高校野球部へ激励をいただきました~地元の諏訪山町会に感謝~

 7月9日、川口高校では特編授業期間です。今週に入り、梅雨であるのに熱中症警戒アラートが発表されるなど、異常な暑さになっています。

 7月4日、川口高校の地元である諏訪山町会の町会長さんから、甲子園を目指して第106回全国高校野球選手権埼玉大会に出場する川口高校野球部へ激励の差し入れをいただきました。諏訪山町会の皆様に、御礼申し上げます。その際、野球部員が地域の清掃活動など貢献してくれていることについても評価いただきました。

 川口高校野球部は昭和18(1943)年に発足し、昭和30年代から40年代にかけては強豪として甲子園出場を目指していました。最近では平成30(2018)年の第100回全国高等学校野球選手権記念南埼玉大会の決勝戦で、浦和学院高校に惜敗しました。私は、川口高校野球部は、埼玉県公立高校の中で甲子園出場を狙える高校の一つであると思っています。

 川口高校野球部は7月14日(日)に、UDトラックス上尾スタジアム(上尾市民球場)で早大本庄高校と対戦します。応援、よろしくお願いいたします。

【校長ブログ】気を奮い立たせ!~渋沢栄一の言葉~

 7月4日、川口高校では期末考査3日目です。各教室では、生徒一人ひとりが試験問題と格闘していました。今日は埼玉県では熱中症警戒アラートが発表されています。熱中症予防対策をとりながら、明日の考査に臨んでください。

 昨日7月3日、20年ぶりに新紙幣が発行されました。新一万円札の肖像画となった渋沢栄一の言葉を紹介します。

「自分からこうしたいという気を奮い立たすことで、

 ほとんどのことは実現することができる。」

 埼玉ゆかりの三偉人は、塙保己一(はなわほきいち:1746~1821:江戸時代に目が不自由であったが国学者として活躍)、渋沢栄一(しぶさわえいいち:1840~1931:日本の資本主義の基礎を築いた大実業家)、荻野吟子(おぎのぎんこ:1851~1913:日本で最初の公認の女性医師)と言われています。

 昨日7月3日、20年ぶりに新紙幣が発行されました。新たな紙幣は、一万円札が「近代日本経済の父」と呼ばれる渋沢栄一、五千円札は日本で最初の女子留学生としてアメリカで学んだ津田梅子、千円札は破傷風の治療法を開発した細菌学者の北里柴三郎の肖像がデザインされています。

 埼玉県深谷市出身の渋沢栄一翁は、1840(天保11)年に生まれました。幕末の動乱期に一橋家に仕えた渋沢翁は、27歳の時にフランスへ渡り、そこで、西欧の進んだ政治、経済、文化を目の当たりにします。

 帰国後の渋沢翁は、明治新政府で大蔵省に仕えますが、程なく実業界へと転身し、多くの企業の設立やその育成に尽力し、「日本近代経済社会の父」と呼ばれました。

 また、渋沢翁はその一方で、福祉や教育などの社会事業にも熱心に取り組み、病院や教育施設の整備のほか、災害救援や国際親善にも大きな功績を残しました。

 『論語』を模範とし、常にその精神を尊重してきた渋沢翁は、営利の追求も、資本の蓄積も、道義に合致し、仁愛の情にもとらぬものでなければならないとする「道徳経済合一説」を唱えました。

 偉大な経済人であると同時に、生涯を通じて一人の人間としても優れた道徳を持ち続けた翁の思想は、今日の私たちの生き方にも、多くの示唆を与えています。

【校長ブログ】「勉強」、がんばっていますか~期末考査が始まりました~

 7月2日、川口高校では期末考査の初日です。朝、校内を巡回していると、美化委員会が植えたゴーヤのグリーンカーテンが涼しげです。教室では、早朝から登校した生徒たちが直前チェックに余念がありませんでした。

 ところで、「勉強」とは「学習」の意味であることは今日では明白ですが、明治時代初期には「勉強」という語に「学習」という意味はありませんでした。明治5(1872)年発行のヘボンの『和英語林集成』(初版)には、次のように訳されています。「BEN-KYO ベンキヤウ 勉強(tsutome) Industrious,diligent,active-suru,to be industrious」。「勉強」は「勤勉」の意味でしか訳されていません。学習の意味での勉強は、明治になってすぐ生まれたわけではありません。江戸時代には、勉強は「無理をする」あるいは「骨を折って励むこと」、つまり、たゆみない努力を意味する言葉だったようです。商売では「勉強します」といえば、「安売り」を意味していました。関西地方では今でも言う時があると思います。しだいに、安売りの意味ではなく、学習の意味の勉強が凌駕します。

 大人が「勉強しなさい」と言っている時は、ただ単に「学習しなさい」と言っているのではなく、ひたすらな努力と勤勉を要求している部分があります。語源はともかく、5日までの期末考査、一人ひとりがしっかりと自分の力を発揮してもらいたいと思います。