校長日誌
【校長ブログ】驚きのギョギョ!~諏訪山祭(文化祭)で体験しました~
9月6日、第60回諏訪山祭が始まりました。開幕セレモニーでは、生徒有志のダンスなどで盛り上がりました。
校内巡回しながらサイエンス部のドクターフィッシュ体験と藍染め体験をやりました。ドクターフィッシュ(ガラ・ルファ)は西アジアに生息しているそうです。川底や石などに付着する苔などが主な餌だそうですが、人間の皮膚の角質をついばんでくれるそうで、トルコでは皮膚疾患の治療にも利用されるとか…。私も指を入れてみましたが、くすぐったいような不思議な感覚でした。藍染め体験は、自分でも想像以上の出来ばえで自分でも大満足です。
書道部の作品も圧巻でした。文化部の甲子園と言われる全国高等学校総合文化祭(今年度は岐阜県で開催)で展示された大作もあります。
見どころたくさんの県立川口高校諏訪山祭(文化祭)。ぜひお越しください。
【校長ブログ】諏訪山祭(文化祭)直前の県立川口高校
9月5日、川口高校は9月6日7日開催の諏訪山祭(文化祭)の準備の一日です。早朝の教室巡回時に、素晴らしい黒板アートに出会ったりすると、「文化祭直前だなあ」と実感します。文化部にとっては文化祭は活躍の場です。ぜひ、県立川口高校の文化祭をご覧ください。
校内で文化祭準備に取り組む一日ですが、県立川口高校野球部は秋季地区大会があり、県立大宮公園野球場で古豪の大宮高校と対戦しました。3年生が引退し、新チームになって初めての公式戦。私も激励のために県営大宮公園野球場に駆けつけました。試合は、県立川口高校が3回表に3番山口君のタイムリー3塁打で先制し、県立川口高校の猛打が爆発し12‐2で8回コールド勝ちをしました。応援をしてくださった父母会の皆様に感謝申し上げます。
【校長ブログ】「壁」を乗り越えよう!~2学期が始まりました~
9月2日、久しぶりの青空のもと、県立川口高校では2学期が始まりました。県立川口高校がある場所は諏訪山という高台で、学校からは川口のタワーマンションや新宿方面の高層ビル群を見ることができました。
本日は、新たに着任された2人の先生の着任式、2学期始業式、表彰式、シェイクアウト埼玉(避難訓練活動)をオンラインで行いました。
表彰式では、男子バドミントン部、吹奏楽部、書道部、軽音楽部(歌楽反応、DUMMY DAHLIA)、美術部、日本赤十字社からの献血継続50年の感謝状を表彰しました。校長講話では、養老孟司さんのベストセラー新書『バカの壁』(新潮新書2003年)をもとに「壁を乗り越えよう!」というテーマでお話ししました。9月6・7日は諏訪山祭(文化祭)です。充実した2学期を過ごしてください。
校長講話の内容を紹介します。
この夏休み、学校では、照りつける太陽の下、校庭で部活動に励む姿がありました。体育館では蒸し暑い中、元気に声をかけ合う姿がありました。校舎内では、補習、部活動、文化祭の準備などに取り組んでいる姿がありました。特に3年生は、自分の進路に向けて、とても暑い夏を過ごしたと思います。
今日は、「壁を乗り越えよう」という話をします。皆さんは、「壁」というとどういうイメージを持ちますか。私は、高校の時に山岳部に所属していました。1年生の時に、夏合宿5泊6日で北アルプスに行きました。標高3180mの槍ヶ岳が最終目的地です。東京の上野駅から夜行列車に乗り、富山県から北アルプスに入山したとき、先輩があれが槍ヶ岳だと指差しました。自分の目測だと5cmです。自分の背中の荷物は30kg。ふと、「生きて帰れないかな」と15歳の自分は思いました。4日後、槍ヶ岳の頂上に立てた自分を今でも覚えています。
皆さん。この2学期、「壁を乗り越えましょう」。人生は、毎日、大きな壁、小さな壁の連続です。解剖学者で東京大学名誉教授の養老孟司さん(1937-)の「バカの壁」(新潮新書 2003年)という本から、誰もがぶつかる可能性のある「バカの壁」について詳しくお話しようと思います。今から21年前に発行されたこの本は、累計450万部が発行された戦後第5位のベストセラーです。
養老孟司さんは、「人間の脳は、つい楽をしようとする。しかし、自分がどこまでならできるのかを認識することが大切だ。そのためには、迷い、挑戦し、失敗を繰り返すことが大切だ。そうやって育てた感覚が“自信”となるのだ」と言っています。壁だと認識した時、その壁の半分は超えているのです。壁があることは何かにチャレンジしている証拠です。皆さんには限りない可能性があります。壁を乗り越えるたびに、人間は強くなります。
でも、どうしても乗り越えられない壁に出会ったとき、回り道をすることも大切です。
バカの壁とは、“バカ”な人と賢い人を分ける壁のことだそうです。一体、“バカ”な人と賢い人を分ける壁とは何なのでしょうか。結論から言うと、『自分の知らない世界を知ろうとするかどうか』ということだそうです。つまり、バカな人は自分の知らない世界のことを知ろうとしない人のことであり、賢い人は、自分の知らない世界について頑張って知ろうとする人のことだということです。養老孟司さんが言うには、“バカ”な人には、いくつか特徴があると言います。その中でも、人が陥ってしまいがちで、私自身も陥りがちな二つの特徴について紹介します。一つ目は、すぐに「分かった気になる」というものです。二つ目は「正解が一つと思いがち」というものです。
皆さんも、4年にわたる新型コロナウイルス感染症への対応で、「正解」は一つではないことに気付いたと思います。ポストコロナの時代はコロナ禍前に戻るのではなく、新しい時代を創り上げることが大切だと思います。2020年に経済産業省が、これからの社会で求められる力について調査分析を行いました。今まで求められた力は「注意深さ・ミスがないこと」です。典型的なのは学校のテストですね。その他、責任感・まじめさ・信頼感・誠実さ。今までも大切ですし、これからも大切な資質でしょう。しかし、皆さんが40歳代になる2050年には「問題発見力」、つまり物事を見極める力が求められると分析しています。
そのためには、「自分で学び続ける力」が子供も大人も求められます。
2学期は諏訪山祭、修学旅行など、大きな行事が続きます。3年生は進路決定の時期です。皆さん、生徒・先生・保護者が一体となったチーム川高で力をあわせて壁を乗り越えましょう。
川高生の皆さん
元気に挨拶してますか。
他人に優しくしてますか。
夢を諦めていませんか。
志高く。
【校長ブログ】9月2日の始業式に備えて学校HPの確認を~台風10号への対応~
8月30日、台風10号はゆっくりと九州地方を縦断しています。関東地方は、台風10号からは遠く離れていますが、台風周辺や高気圧の縁をまわる暖かく湿った空気の流れ込みの影響で、大気の状態が非常に不安定となっています。
埼玉県南中部(さいたま市、川口市など)は夜は強い雨でしたが、現在は雨脚は少し弱まっています。
川口高校では、夏休み期間中ですが、3年生は進路に向けて取り組み、1・2年生は部活動や文化祭準備などで多くの生徒が登校しています。安全第一で取り組んでもらいたいと思います。
川口高校の始業式は9月2日です。今後の台風状況が予測しにくいですが、学校ホームページに対応を掲載しますので、確認をお願いします。
【校長ブログ】スカッとさわやかな気分~『成瀬は天下を取りにいく』~
8月24日、川口高校ではPTA理事会があり、PTAの全国大会、関東大会の報告や9月7日の諏訪山祭(文化祭)の運営などについてご協議いただきました。
「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」という印象的な書き出しで始まる小説『成瀬は天下を取りにいく』(新潮社 2023年)は、2024年本屋大賞を受賞した宮島未奈さんの作品です。
読了後に、スカッとさわやかになる小説です。まだ、お読でない方は是非ご一読を。
今までの社会は、グループ社会。強力な権限を持つ人がリーダーシップを発揮していました。その人の言うことを聞いていればどうにかなかった社会です。だから「出る杭は打たれた」のです。
これからの社会は、チーム社会。多様なメンバーがお互いを認め合い、強力な権限がなくてもお互いを助け合うリーダーシップ。相手を思いやり、気遣いができる社会です。だから「出過ぎた杭は打たれない」のです。私は、21世紀型リーダーシップと呼んでいます。変化が激しい、予測できない社会において、必要とされる知識・能力は何でしょう。子どもも大人も「自分で学び続ける力」と「21世紀型リーダーシップ」だと思っています。
8月も読書をたのしんでいます。『成瀬は天下を取りに行く』の他、続編の『成瀬は信じた道を行く』(新潮社 2024年)、永井紗耶子『木挽き町のあだ討ち』(新潮社 2023年)、小川幸司『世界史とは何か~「歴史実践」のために~』(岩波新書 2023年)、麻田雅文『日ソ戦争〜帝国日本最後の戦い〜』(中公新書 2024年)などジャンルを問わずに多読しています。
残りの夏休み、読書をしてみませんか。
【校長ブログ】走れ!どこまでも広がる先へ~県立川口高校第1回学校説明会を開催~
8月22日、夏休みも終盤です。川口高校では第1回学校説明会を本校アリーナ(体育館)で開催しました。約1000名の中学3年生、保護者の皆様に御来校いただきました。お暑い中、ありがとうございました。第1回分の申込みは8月上旬に定員(1000名)に達したため、お申込できなかった皆様には、ご迷惑をおかけし大変申し訳ございません。
校長の学校概要・高校入試説明、生徒会副会長の高校生活説明、生徒による部活動説明の後、吹奏楽部の演奏のもと100人の運動部有志生徒による受験生応援エール、校歌披露などを行いました。
学校説明会後の生徒会主催の校内見学ツアーにも多数の皆様にご参加いただき、ありがとうございました。書道部は書道パフォーマンスを行いました。御来校いただいた皆様には、川高生の元気な様子を実感していただいたと思います。
今年度は、従来の学校説明会(第2回…11月16日、第3回…12月21日)に加え、イブニング説明会(9月18日、10月3日、10月28日、11月26日)、ミニ学校説明会(1月7日)も開催いたします。開催日の2週間前から学校ホームページでお申込みを開始しますので、ご都合のよろしい時に、ぜひ川口高校にお越しください。
【校長ブログ】台風7号接近中
8月16日、非常に強い台風7号が、暴風域を伴いながら関東の北寄りに進んでおり、16日夜遅くにかけて関東に最も接近する予報です。
そのため、予定されていた部活動や夏期実力養成講座は中止になり、校内はとても静かです。菅平(長野県)で校外合宿中だった川口高校ラグビー部も予定よりも帰校の時間を早め、正午前に学校に全員無事に到着しました。
県立川口高校は埼玉県の防災拠点校になっています。生徒・保護者の方々だけでなく、地域の皆様も安心安全であることを祈念しております。
【校長ブログ】日本のいちばん長い日~79回目の終戦記念日~
8月15日は、79回目の終戦記念日です。川口高校では学校閉庁日ですが、バドミントン部、卓球部、剣道部、柔道部、野球部、ウエイトリフティング部、男子バスケットボール部、サッカー部などが練習をしていました。
熱戦中の甲子園でも岡山学芸館高校(岡山)と掛川西高校(静岡)の対戦中の正午に一時中断。選手や観客らは脱帽し、サイレンが鳴り響く青空の下、1分間の黙とうが行われました。甲子園で終戦の日の黙とうは、1963年の第45回全国選手権大会から行われています。学校でも半旗を掲揚しました。
半藤一利さんの「日本のいちばん長い日」は、戦後20年目の1965年に出版されたノンフィクション作品です。2年後の1967年に映画化され、2015年にもリメイク版が上映されました。昭和天皇の御前会議で太平洋戦争の降伏を決定した昭和20年8月14日から、陸軍のクーデター事件発生と鎮圧、国民に対するラジオ放送で昭和天皇がポツダム宣言受諾を伝える8月15日正午までの24時間を描いている映画です。
日本のラジオ放送は1925年に日本放送協会(NHK)によって東京で始まりました。NHKは東京の放送を関東一円に届けるために、1937年に川口市と鳩ヶ谷町に放送所を開設し、川口に312m(東京タワー完成までは日本一の高層物)、鳩ヶ谷に206mの鉄塔を建設しました。川口高校近くの鳩ヶ谷高校は、NHKの鳩ヶ谷放送所の跡地です。1983年に放送所が埼玉県久喜市へ移転しました。川口放送所の跡地が川口市立高校の隣にあるSKIPシティであり、鳩ヶ谷放送所の跡地に鳩ヶ谷高校が開校したのは1988年です。
終戦から10日後の昭和20年8月25日午前5時、降伏を認めない陸軍将校に指揮された16歳から18歳の陸軍予科士官学校学生67名が川口放送所と鳩ヶ谷放送所を占拠し、NHK放送で戦争継続を訴えようとしました。結局、放送は実現しませんでした。東京から8月14日のクーデター事件を鎮圧した 田中静壱 東部軍司令官が鎮圧のために直接鳩ヶ谷へ到着したため、午後4時に反乱者は降伏し、首謀者は逮捕されました。この事件により9時間にわたり放送が停止しました。また、田中司令官は鎮圧を見届けてから東京へ戻り、この日の夜に自決しています。
歴史に「もし」というのは禁物ですが、「もし、戦争継続の放送がされていたら・・・」、日本の終戦直後の混乱は一段と大きなものになっていたでしょう。川口高校がある川口の地を舞台に終戦をめぐるドラマがあったのです。
現在の日本は平和な時代です。20世紀の英国の外交官であり歴史家であったE・H・カー(1892~1982)は、「歴史とは現在と過去の対話である」と言っています。歴史に学び、思考停止をしないで、しっかりとしたバランス感覚を持った大人になってもらいたいと思います。
【校長ブログ】生きてるだけで丸もうけ~明石家さんまさんの座右の銘~
8月12日は1985(昭和60)年の日航ジャンボ機墜落事故から39年目です。当時、私は大学生でしたが、夏の夕暮れ時に、テレビで日航機が行方不明になったという速報が流れたことを今でもよく覚えています。明石家さんまさんのテレビ番組を見ていて、あの夏を改めて思いました。
明石家さんまさんは、当時毎週月曜日、「オレたちひょうきん族」(フジテレビ)という人気テレビ番組の収録をし、午後10時にスタートするラジオ「MBSヤングタウン」(毎日放送)の生放送に出演するため、東京から関西に移動していたそうです。1985(昭和60)年8月12日のこの月曜日も、いつも通りの日本航空123便を利用する予定でしたが、テレビ番組の収録が早めに終わったため、いつもより1便早い全日空機に繰り上げたそうです。ラジオ番組が始まる前に墜落事故を知ったさんまさんは、体の震えが止まらず、トークができず、ずっと音楽を流していたそうです。
日航ジャンボ機墜落事故は、乗員乗客520名が亡くなった航空機史上最悪の死者数を出した出来事です。東京2020オリンピックの閉会式でも流れた「上を向いて歩こう」で有名な歌手でタレントの坂本九さんは、いつもと違うこの便に乗り、亡くなりました。
さんまさんは、命拾いした、生きていてよかった、生きているだけでありがたいことだと思い、「バカなことでも何でもやって、これまで以上にみんなに楽しんでもらおう。笑ってもらおう」と心に決めたそうです。明石家さんまさんの座右の銘は「生きてるだけで丸もうけ」。娘さんにも、それを縮めて「IMARU いまる」と名付けています。
【校長ブログ】子どもの思いを県政に~埼玉県こども計画についてディスカッション~
8月6日、川口高校では、夏休み18日目です。早いもので残り26日となりました。昨日5日はグラウンドでは、神奈川県立白山高校野球部の皆さんが来校し、川口高校野球部と練習試合、ラグビー部は来週の菅平合宿に向けて練習していましたが、今日は野球部は休養日、ラグビー部は獨協埼玉高校で校外練習試合です。山岳部や軽音楽部も活発に活動していました。今日6日は、校内では女子バレーボール部、卓球部などが体育館で活動していましたが、昨日に比べるととても静かです。その中でも3年生は、夏期実力養成講座や自習室で大学受験に向けて学習に取り組んでいます。
去る7月19日、川口高校に埼玉県福祉部こども政策課の皆さんが来校され、川口高校生徒会の生徒たち40名と埼玉県子ども計画についてのディスカッションを行いました。
去年4月に施行された「こども基本法」は、自治体の施策に子どもたちの意見を反映させることを義務づけています。埼玉県では、子どもたちの意見や考えを把握し、埼玉県の施策に反映するため、子どもたちと県内各地でディスカッションをしています。
「あなたの考える“こどもにとって安心・安全なまち”とは?」などについてグループ討議をし、身近な危険などについて様々な意見がありました。川高生が、埼玉県の施策や地域の将来について考えるとてもよい機会であったと思いました。こども政策課の皆さん、ありがとうございました。