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【校長ブログ】富士も秩父も高く正し ~3学期始業式~

 1月8日、県立川口高校では3学期始業式です。早朝の校内を巡回していたら、凛とした朝空に校歌の一節にもある♪富士も秩父も高く正し♪のとおり、壮大な富士山、秩父の峰々、特に武甲山がよく見えました。

 校長として、校長講話は毎回何を伝えようか迷います。今回は、新年の賀詞交換とともに、生徒諸君一人ひとりに「行動することの大切さ」を伝えたいと思いました。米国の第35代大統領ジョン・F・ケネディ(1917-1963)が敬愛する日本の政治家としてあげた上杉鷹山(1751-1822)の言葉を紹介しました。

 始業式の校長講話を紹介します。

新年にあたり、「賀詞の交換」をしたいと思います。

 新年あけましておめでとうございます。(おめでとうございます。)

 新年に会社同士で年頭の顔合わせを行う集まりを賀詞交換会といいます。新年の挨拶を一堂に会して行なわれるので、一度に多くの方々と顔負わせと名刺交換が出来る場となり、ビジネスチャンスも広がります。教科書には全く書いていませんし、先生も教えてくれませんが、「挨拶をされて怒る人はいませんが、されないで怒る人はたくさんいます」。今年は巳年。蛇は脱皮を繰り返しながら、変化し、成長していきます。皆さんも、一皮むけて、一回り成長する年にしてください。意識して大きな声で挨拶をするよい習慣を身に付けてください。

  2025年がスタートしました。

 米国の大統領はいつの時代でも注目される存在です。今年1月20日、米国では第47代大統領に78歳のドナルド・トランプ(1946-)が返り咲きます。

 1961年、43歳で第35代米国大統領になったジョン・F・ケネディ(1917-1963)の就任の時、日本の新聞記者が「日本で最も尊敬する政治家は誰ですか」と質問し、ケネディは「上杉鷹山です」と話したそうです。日本人でさえ、上杉鷹山のことを知っている人が少なかった時代に、米大統領が尊敬していると言ったことで、非常に注目されました。大統領の長女であるキャロライン・ケネディ氏が駐日米国大使だった2013(平成25)年11月27日に東京都内で行った講演の中で、「父は18世紀の東北地方の大名で、優れた統治力と公益のために献身したことで名高い上杉鷹山を敬愛していた」と話しています。

 上杉鷹山は、日本史探究の教科書135頁の欄外で紹介されていますが、皆さんもほとんど知らないと思います。上杉鷹山については、歴史小説で童門冬二『上杉鷹山』(学陽書房 1983年)、藤沢周平『漆の実のみのる国』(文藝春秋 1997年)などで取り上げられています。

  令和7年の年頭にあたり、皆さんに上杉鷹山の名言を紹介します。

 「為せば成る 為さねば成らぬ何事も 成らぬは人の為さぬなりけり」

 江戸時代中期に、現在の山形県にあった米沢藩の財政破綻を立て直した米沢藩第9代藩主・上杉鷹山(1751-1822)が、次期藩主や家臣に向けた家訓として残したものであると言われています。国語の古文の時間の訳としては、「やれば実現する、やらなければ実現しない、いかなることもそうだ、実現しないのは、その人がやらないからだ」であれば満点でしょう。AIで訳を求めたら、「 何かをやり始めれば、必ず成し遂げられる。 何もしなければ、何事も成し遂げることはできない。うまくいかないのは、他の誰でもなく、その人がやらなかったからだ。」と冷静な回答でした。

  とは言え、人生そんなに上手くいくわけでもなく、為しても成らないことの方が多いのが現実です。しかし、歴史上の名言には、その背景があります。まずは為さねば何も起こらないので、行動を起こすだけでも価値があるはずです。そして、成せなかった時でも、成し遂げた時でも、粘り強く事に当たるように心がけることが大切です。

  何事も「出来ない理由」を探すのではなく、できるための知恵を見出してほしい。生徒の皆さんが生きるこれからの時代は、激動の時代を迎えており、多くの困難に立ち向かう必要があります。

 こんな時代こそ、今から200年前の上杉鷹山の「為せば成る 為さねば成らぬ何事も 成らぬは人の為さぬなりけり」は私たちに勇気を与えてくれる言葉です。 

 川高生の皆さん

 元気に挨拶していますか。

 他人に優しくしていますか。

 夢を諦めていませんか。

 志 高く。