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【校長ブログ】君は卵を立てることができるか?~令和7年度第1学期始業式~

 4月8日、県立川口高校では令和7年度のスタートです。桜も満開です。早朝に校内を巡視していると、早くから登校している生徒も多くおり、新年度の活気を感じました。

 午前中、新入生を迎える新3・2年生だけで令和7年度着任式、始業式を行いました。川口高校では、19名の先生・行政職員の方々が転退職され、新たに13名の先生・行政職員の方々が”チーム川高”に加わりました。第1学期は新年度のスタートです。

 私は、校長として生徒諸君に最初にどのようなメッセージを伝えるか、毎年悩んでいます。今回は、昨年度の修了式のテーマを踏まえ、一歩前へ歩みだす気概について伝えようと考えました。今年度の川高生の活躍に大いに期待しています。始業式の校長講話を紹介します。

 

 皆さん、おはようございます。
 3月24日の修了式で、「春休みに、高校時代に全力で挑むことができる「野心」を見つけてください」と話しましたが、「野心」は見つかりましたか。皆さんの努力という車の後輪が機能するために、前輪の「野心」をしっかりと見つけてください。
 皆さんは、卵を立てることができますか?
 この楕円形の卵は立つのでしょうか?
 私は、立てることができます。たぶんここにいる先生方の中でも、卵を立てたことのある先生はいないと思います。
 「コロンブスの卵」という話があります。アメリカ大陸に到達したクリストファー・コロンブス(1451- 1506)の功績を祝う晩餐会で、ある男が「西へ西へと航海して陸地に出会っただけではないか」というねたみに対して、コロンブスは卵を取り上げ、「この卵を卓の上に立ててごらんなさい」と言いました。誰にもできなかったところ、卵の尻をつぶして立ててみせたという逸話から、「誰でもできる事でも最初に実行するのは難しい」という例えです。日本でも、1921年から1940年まで「尋常小学国語読本」に取り上げられていました。ただし、これは実話ではなく、16世紀頃に作られた話らしいです。
 ここでお話したいポイントは「情報」の大事さです。卵は立たないという先入観があれば、卵を立てようとはしません。しかし、「卵は立つ」という情報があれば、実際に試してみて卵を立てることは、難しいことではありません。
 卵が立つことを信じている又は卵が立つことを知っている子は成功させるのが早い。半信半疑な子はすぐに諦めちゃいますね。他の子が卵を立たせるのに成功したのを見て「ほんとにできるんだ」と分かってからようやく成功させます。
 私にとって、「コロンブスの卵」の逸話が面白いと感じたのは、その逸話によって、「卵は立たない」という先入観が与えられるという事です。その結果、卵を立てるという現象で人を驚かせる事も可能になります。
 このことは、皆さんの学習や部活動などにもあてはまります。「この勉強でも部活動でも、頑張って続けていたら必ず上手くいくんだ」と信じて取り組んでいる人は、受験でも何でも成功しやすい。
 この感覚がわかれば、今よりももっと高校生活が充実すると思います。
 まずは、卵を1個立ててみましょうか。

 川高生の皆さん
 元気に挨拶してますか。 挨拶は自分を伸ばしてくれます。
 他人に優しくしてますか。 他人への優しさは自分を見抜く力を与えれくれます。
 夢を諦めていませんか。 夢は今を楽しみ前進する原動力です。
 志高く。