【校長ブログ】熱い「一言」の大切さ
先週あたりから川口高校の校内も秋の気配を感じるようになりました。今日10月2日は、気温が上がっていて、午後1時には最高気温は32.5℃になりました。10月に30℃以上の真夏日になるのは3年ぶりだそうです。
「学校は良くも悪くも時代の変化に鈍感だ」と言われることがあります。校長として4月に着任して7カ月が過ぎ、先生方の授業観察を行っています。戸田市教育委員会の 戸賀崎 勤 教育長は「教育現場における“気合、経験、感”の3Kからの脱却」を提唱され、戸田市内の小・中学校において積極的にICTを学校教育に取り入れています。県立川口高校でも授業においても部活動においてもICTの活用の場面が増えています。
EdTech(エドテック)という言葉が近年注目されています。EdTechは、教育(Education)とテクノロジー(Technology)からなる造語です。「場所や時間を問わず学習できる」「生徒が学びたいことを学習できる」など、従来はできなかった多様な学び方が現実のものとなりつつあります。それらを可能にしているのが、「EdTech(エドテック)」です。
EdTechが注目される背景には、文部科学省が進める「GIGAスクール構想」の影響があります。GIGAスクール構想(「GIGA」はGlobal and Innovation Gateway for All)とは、児童生徒向けの1人1台端末と、高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備し、ICTを取り入れた新たな教育を実現する構想です。文科省によると令和5(2023)年3月時点で、全国の公立学校(小・中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校および特別支援学校)における児童生徒1人あたりの教育用コンピュータ台数は、平均値で1.2台となっています。GIGAスクール構想によってEdTechの導入基盤が整いつつあるといえます。
EdTechの時代、ICTを活用して教材の共有化などにより教員の授業準備の時間を短縮することは可能だと思います。また、民間事業者の自学自習用の動画コンテンツを活用して、個別学習に取り組ませることもできるようになりました。授業でも部活動でも、生徒一人ひとりの心に仕掛けるのは教員です。何事も最後は、生徒一人ひとりに“やる気”を呼び起こすのかがポイントです。その仕掛けはICTだけでは難しいように感じます。最後は、教員の“熱い一言”ではないでしょうか。