【校長ブログ】経験・気合・勘の3Kで共通テスト「歴史総合・日本史探究」を解いてみた?!
大学入学共通テストが終わりました。受験生の皆さん、お疲れさまでした。受験に立ち向かった力は、人生で君を励まし支える力になります。気持ちを切り替えて、最後は自分を信じて、さあ、個別入試、2次試験に向けてラストスパートです。
私は、大学で日本史を専攻していたので、毎年、大学入学共通テストの日本史を解いています。今回から新学習指導要領に基づく出題になっており、「歴史総合・日本史探究」となり、出題内容も変わっています。今回は大学入学共通テスト「歴史総合・日本史探究」を解いてみました。県立川口高校の教科書選定のために昨年6月に日本史教科書に触れて以来、1ページも開いたことのない者が、昨年に引き続き経験・気合・勘の3Kで立ち向かってみました。私の結果は、33問中3問誤答の91点でした(涙)。昨年度と同じ誤答数、同じ得点でした。ご笑覧ください。
今回から、新科目の「歴史総合」と新科目「日本史探究」の試験です。「歴史総合」は、多くの高校では1学年で必履修となり、主に近現代の日本史及び世界史の両方を取り扱い、2022年の学習指導要領施行により新たに設置されました。また、かつての大学入試センター試験では、大問のリード文を読まなくても、各設問ごとの解答ができる問題が多かったのですが、大学入学共通テストでは、リード文と設問の関連性が強くなりました。
私の印象としては、従来になく日本史の知識だけでは対応できない問題があり、受験生はだいぶ戸惑ったと思います。大問1は「歴史上における境界」を主題として、18世紀末~20世紀の東アジアやヨーロッパを中心とした歴史総合範囲の出題。問1のa・bは、時期に注意した上で地図における場所の判断が必要になる。bの上海が開港されたのはアヘン戦争後の南京条約による。「18世紀末」の時点で利用されていた港は、aの広州。従来の「日本史B」では把握しきれない問題。私も第1問でつまずきました。私の誤解答は第1問、第22問、第28問。反省しきりです。
ベネッセコーポレーション・駿台予備学校共催の分析では、「大問数は6で昨年の日本史Bから変更はなく、解答数は32から33に増加した。蒙古襲来絵詞などの馴染み深いものから、ミルクキャラメルの広告まで多彩な資料が扱われ、受験生に身近な視点から出題された。資料読解を通じ歴史事象のつながりを考えるものが散見されるなか、踏み込んだ知識や時期判断を要するものも一定量みられ、難易は昨年の日本史Bよりやや難化」と分析。
大手予備校の河合塾によると、「試作問題の歴史総合は、ほぼ日本史の知識のみで対応できたが、本試験の歴史総合では日本史の知識だけでは対応できない問題が複数出題されており、試作問題に比べて難易度が高かった」と分析。
代々木ゼミナールでは、「昨年の「日本史B」に比べてやや難化した。新科目である歴史総合では日本史探究で学習しない世界史的な知識を問う問題の出題が多く、日本史探究でも判断に迷う問題が散見された。それに加えて、思考力・判断力を測る出題傾向は続いており、時間配分には苦労しただろう」と分析。