【校長ブログ】発見力の大切さ~関東地区高等学校PTA連合会大会千葉大会~
7月23日、私は、関東地区高等学校PTA連合会大会(関東高P連)千葉大会に出席のために幕張メッセ(千葉県千葉市)へ行ってきました。
関東高P連は、なぜか東京都を除く、埼玉県・千葉県・茨城県・栃木県・群馬県・神奈川県と山梨県の高校と特別支援学校のPTAが加入しており、今大会は約2,000名の代表PTAが参加しました。開会前のアトラクションでは、千葉県立幕張総合高等学校シンフォニックオーケストラ部の皆さんが、若さ溢れる演奏でPTAの皆さんを魅了していました。また、柏おやじダンザーズの皆さんが会場の皆さんに元気を与えてくれました。
開会行事では、大会宣言文が採択され、最後に来年度の埼玉大会に向けて埼玉県高等学校PTA連合会会長さんが、映画『翔んで埼玉 琵琶湖より愛をこめて』に基づいた茶番劇と、皆さんで“埼玉ポーズ”をするなど会場を盛り上げてくれました。
開会行事の後には、一般社団法人スクールポリス理事の佐々木成三さんによる記念講演がありました。埼玉県警で22年間勤務され、10年間は埼玉県警察本部刑事部捜査第一課で防犯カメラ、スマートフォン、パソコンの分析などを担当されていた方です。実例に基づいたSNSの危険性や必要な情報判断力などについてのお話に、会場の皆さんは引き込まれていました。
1日とおして「自分には見えていないものが多くあることを知ること、発見力の大切さ」を実感した1日でした。今回の大会宣言文を紹介します。
第70回関東地区高等学校PTA連合会大会千葉大会 大会宣言文
近年は、新型コロナウイルス感染症の影響や世界的規模の気候変動による想定外の自然災害等の脅威にさらされています。また、情報通信技術の進歩に伴う高度情報化社会への急激な変化は、子どもたちの生活に大きな影響を与えています。さらに、令和2年から3年間は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、学校は学習活動や体験活動の自粛を余儀なくされ、その結果、子どもたちの学力や体力、対人関係などへの影響が心配されています。
新型コロナウイルス感染症は、令和5年5月より感染症法上の位置づけが5類へと移行され、日常生活も戻りつつありますが、社会全体を大きく変化させ、学校も含め人々の生活に大きな変化をもたらしたことも事実です。社会においてはデジタル化の波に拍車がかかり、学校においても一人一台の端末が整備される時代となり、ICTの活用で生徒が幅広い視点から自身のキャリアを考える機会が増えました。そのような中、「チャットGPT」などの対話型人工知能(AI)を授業の中で取り入れる取組も進み、学習指導や生活指導に関する指導方法も変わりつつあります。
さて、高校においても新しい学習指導要領が今年度からすべての学年において実施される中、子どもたちは自分を見失わず、『自律』すなわち自ら立てた規範やルールに従って、自分のことは自分で判断し、しっかりと行動することが強く求められています。
このためには、子どもたちだけでなく、学校・家庭・地域が連携することが極めて重要であり、保護者と教職員とが協力し、学び合い、高め合ってこそ子どもたちの『自律』が達成されるのです。したがってこの連携の大切さを今こそかみしめていく必要があります。
本年度、第70回関東地区高等学校PTA連合会大会が千葉の地で開催され、関東地区高等学校のPTA会員が、豊かな自然や環境に恵まれている千葉のポテンシャル(潜在能力)を活かし、学校教育や家庭教育について、地域社会とのかかわりの中から、未来を生きる子ども達のため、持続可能な開発のための教育を見据えながら研究協議を重ねることは大変意義深いものがあります。
子どもたちの健全な育成や教育環境の整備は、喫緊かて不易の課題として、「学び、行動するPTA」を実践し、社会教育、家庭教育の充実と子ども・保護者・教職員すべての自己実現のためPTA活動を活性化させていくことをここに宣言します。
一 子どもたちが時代や環境の多様化へ柔軟に対応できる心や考えを育成する。
一 自らの行動を自律と自立を持って、判断、実行できる資質を身に付ける教育を支援する。
一 親子が相互に意志や気持ちを受け止め、尊重しあう親業の推進を支援する。
一 家庭・学校・地域のそれぞれの役割や立場を意識した教育の推進を支援する。
一 子どもたちをサポートし、親が集い、つながり、学ぶPTAの育成を推進する。