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2024年11月の記事一覧

【校長ブログ】スプレー菊の花言葉は…~旧制川口市立川口中学校の校旗~

 華道部から校長室に素晴らし作品をいただきました。スプレー菊、グラジオラス、あかめ柳の生け花です。スプレー菊はスプレーマム、西洋菊とも言われ、日本や中国が原産の和菊が米国で品種改良され、ヨーロッパを経由して1970年代に日本に導入された洋菊です。


 校長室だけでなく、渡り廊下、事務室前にも展示しています。事務室前のスペースでは、本校の開校時の校旗「旧制川口市立川口中学校」とともに凛としています。
本校は、1941(昭和16)年に旧制川口市立川口中学校として開校し、埼玉県川口市立川口高等学校、1951(昭和26)年に埼玉県に移管され県立川口高等学校として長く男子校として発展を重ね、時代の変化と要請を踏まえ、1997(平成9)年に男女共学化した創立84年の伝統校です。この学び舎を巣立っていった卒業生は25,300名に達し、埼玉県内はもとより国内外において様々な分野で活躍しております。


 スプレー菊の花言葉は「高潔」。高潔とは、『広辞苑』では「けだかくいさぎよいこと。高尚で潔白なこと」とあります。
 県立川口高校華道部の皆さん、ありがとうございます。

【校長ブログ】自分の力を信じて~学力はまだまだ伸びます~

 11月26日、県立川口高校では、イブニング学校説明会を開催しました。50名を超えるの中学3年生、保護者の皆様にご来校いただきました。ご多忙の中、ご来校いただき、御礼申し上げます。日没時間も午後4時29分と、午後6時過ぎに終了したときは、外は夜景がきれいでした。

 私からは、県立川口高校の教育活動の説明だけでなく、学力の伸びについて説明しました。2月26日の埼玉県公立高校入試まであと92日、受験の時期が近づくにつれ、模試の結果が思うように伸びず、不安の方もいると思います。

 出題範囲の限られている定期考査では短期間での勉強でも効果が出る場合もありますが、高校入試や大学入試などの場合、勉強の成果は短期間では現れません。

 定期考査は、試験範囲は限定されており、問題作成も教科担当である教科担当の先生が行っています。そのため、試験対策も狭い範囲で済む上、出題傾向もつかみやすいものです。高校受験や大学受験では、出題範囲は中学校3年分や高校3年分です。初めて見る問題を制限時間内に解ききる実力が必要になります。そのため、短い期間の勉強だけでは模試の結果には結びつきにくいのです。

 成績が伸び始めるのは勉強を本格的に始めて「3ヶ月後」と言われています。夏休みのがんばりが、12月や1月になってようやく現れてきます。でも、あきらめた段階で学力は急速に失速します。あきらめずに自分の力を信じて乗り越えましょう。

 県立川口高校を目指している中3生、県立川口高校から大学進学を目指している川高生、がんばれ!受験生

【校長ブログ】母校への思いを胸に刻む~生徒会本部役員認証式~

 11月22日、久しぶりの晴天です。早朝の県立川口高校からは富士山がよく見えます。3日前(11月19日)の富士山とは全く違い、壮大な冬の富士山です。

 昨日11月21日、県立川口高校では生徒会本部役員認証式を行いました。生徒会会長 佐藤 三波 さん(2年)、生徒会副会長 武田 晃誠 さん(2年)、生徒会副会長 久保 菜々実 さん(1年)、監査委員長 成田 達也 さん(2年)に校長から認証書を手交しました。その後、他の生徒会本部役員が呼名され、第76期生徒会本部のスタートです。前執行部の生徒会会長 本田 宏一郎 さん(3年)、副会長 守屋 希香 さん(3年)、副会長 高須 三礼 さん(3年)をはじめとする皆さん、本当にお疲れさまでした。

 認証式では、米国のジョン・F・ケネディ大統領の就任演説の「国家が諸君のために何を成し得るかを問うのではなく、諸君が国家のために何を成し得るかを問いたまえ」の逸話について紹介しました。

 ただいま生徒会本部役員の認証式を行いました。目を輝かせて認証状を受け取ってくれました。今後の活躍を大いに期待しています。

 さて、先月10月3日に行われた生徒会本部役員選挙は、全立候補者から「川口高校を生徒の手でもっとすばらしい学校にしていこう」という、純粋な気持ちを強く感じる演説が聞けました。

 これまで頑張ってくれた旧生徒会本部役員の皆さん、1年間ありがとうございました。旧の役員さんがいたからこそ、新生徒会本部がスタートできたのです。

「大変だったけれど,生徒会をやってよかった。」この言葉こそ、自分自身が成長したことの証明だと思います。

 1961年1月20日、米国史上最も若い43歳で就任したジョン・F・ケネディ大統領は、就任演説で「アメリカ合衆国国民諸君、国家が諸君のために何を成し得るかを問うのではなく、諸君が国家のために何を成し得るかを問いたまえ」と語りかけました。とても有名なフレーズです。

Ask not what your country can do for you.Ask what you can do for your country.

私は高校の英語の時間にこのスピーチを勉強しました。

 この演説は大変有名ですが、実は原型があるそうです。ケネディが通ったチョート・スクール(現・チョート・ローズマリー・ホール)というプレップスクールがあります。プレップスクールというのは、アメリカのエリート層が行く全寮制の教育機関で、大学進学のための準備をする学校のことです。日本の中学・高校に相当します。

 このチョート・スクールで、当時の校長が、ケネディが在籍していた頃に「チョートが君たちに何をするかではなくて、君たちがチョートに何ができるかを問いなさい」という話をしたそうです。さらに元をたどれば、その校長がハーバード大学在籍時に、「諸君、自分の母校に求めるのではなく、自分が母校に対して何ができるかを問いたまえ」というようなことを言っていたという記録もあるそうです。

 今年で創立84年目の県立川口高校でも、11月16日、同窓会総会を開催し、第7期の90歳の大先輩から20代の方々まで来校し、母校への思いを語っていただきました。 

 いつも時代でも、母校愛は大切です。第76期生徒会本部の活躍を期待しています。

【校長ブログ】東京国際管弦声楽コンクール管楽器部門で第1位

 11月19日、東京国際管弦声楽コンクール管楽器部門高校生の部で第1位になった山岸聖明君(3年生)が吹奏楽部顧問の小出勝大教諭とともに、校長室に報告に来てくれました。

 この大会は、一般社団法人 東京国際芸術協会が主催するもので、11月10日、タワーホール船堀・小ホールにて開催されました。山岸君が、管楽器部門高校生の部でトロンボーン演奏で見事第1位の成績を収めました。

 東京国際管弦声楽コンクールは、これからもっと音楽を勉強したいという高校生、大学生、社会人を対象に有能な演奏家を発掘するとともに、豊かな表現力や可能性を引き出し、将来国際的に活躍できる音楽家としてはばたけるようその学習機会を提供し、それぞれの成果を表彰することによって、今後の精進への励みになることを目指し設立されました。

 山岸君は、中学校は吹奏楽部に所属。県立川口高校1年生ではサッカー部に所属していましたが、2年生から吹奏楽部に転部し、本格的に練習を開始。2024年第26回日本ジュニア管打楽器コンクール トロンボーンの部高校生(主催:日本音楽教育文化振興会)で金賞を受賞しています。

 山岸君に感想を聞くと、「練習どおりの演奏が出来ず、結果が出るまで心配ばかりでしたが、このような素晴らしい賞を頂けて、とても嬉しいです。」と語っていました。高校卒業後は大学で音楽を専門的に学びたいとのこと。さらに演奏力を磨いていってほしいと思います。

 本当におめでとうございました。

【校長ブログ】富士山三景

 11月19日、一段と冷え込んだ今朝、早朝の県立川口高校を巡回していると雪をかぶった富士山がくっきりと見えました。


富士山は、日本人の原風景や信仰の対象、文化の母胎として、古くから心のふるさととして親しまれてきました。
夕方の富士山は、朝とは違ってシルエットです。

とても清々しい気持ちの一日でした。

【校長ブログ】同窓会総会に出席しました

 11月16日、県立川口高校で同窓会総会が開催されました。第7期生(1953年卒業)の先輩をはじめ29名の卒業生の皆さんが集いました。私も校長としてお招きいただき、挨拶をしました。

 総会では、事業報告、決算予算などの審議の後、卒業生の方々が現役生に職業観について語る「ようこそ先輩」について、同窓会ホームページの充実についてなどの協議が行われました。

 本校は、1941(昭和16)年に旧制川口市立川口中学校として開校し、学制改革により1948(昭和23)年に埼玉県川口市立川口高等学校、1951(昭和26)年に埼玉県に移管され県立川口高等学校として長く男子校として発展を重ね、時代の変化と要請を踏まえ1997(平成9)年に男女共学化した創立84年目の伝統校です。埼玉県立川口高等学校同窓会は、1952(昭和27)年11月1日に結成されています。この学び舎を巣立っていった卒業生は25,300名に達し、埼玉県内はもとより国内外において様々な分野で活躍しています。

 卒業生の皆様からは、在校中の思い出や社会人になってからの川高生のつながりの大切さなど、母校への熱い思いをたくさん伺うことができました。私は校長として、学校と同窓会の緊密な連携はとても大切だと思っています。引き続き同窓会の皆様方からの温かいご支援ご協力をいただければ幸いです。

 

【校長ブログ】中3生の10年後、30年後を考えてみましょう~県立川口高校第2回学校説明会を開催~

 11月16日、県立川口高校では第2回学校説明会を本校アリーナ(体育館)で開催しました。約600名の中学3年生、保護者の皆様に御来校いただきました。ご来校いただきました皆様に感謝申し上げます。

 校長の私からは①2030年代に求められる力 ②気になる川口高校の取組 ③「非認知能力」を身につけよう についてお話ししました。その後、生徒会会長の高校生活説明、生徒による部活動説明、教頭による高校入試説明の後、吹奏楽部の演奏のもと120人の運動部有志生徒による受験生応援エール、校歌披露などを行いました。私も川高生のパワーを目の当たりにして元気をもらいました。

 学校説明会後の生徒会主催の校内見学ツアーにも多数の皆様にご参加いただきました。また、今回は高校と中学校の違いを実感してもらうために、受験生、保護者向けに食堂の営業をしてもらい、カワタカ食堂のランチをお楽しみいただきました。

 御来校いただいた皆様には、川高生の元気な様子を実感していただいたと思います。

 

 現在、全国の小中高の実施されている学習内容(学習指導要領)は、2030年の社会で必要とされる資質能力を育むために行われています。学校説明会では、中学3年生が20代になって社会で活躍し始める2030年代に求められる力、さらに40代になって社会の中核となる2050年に求めれる力についてもお話ししました。

 教育を通じて、解き方があらかじめ定まった問題を効率的に解ける力を育むだけでは不十分です。これからの子供たちには、社会の変化の中でも、自立した人間として、高い志と意欲を持って、膨大な情報から何が重要かを主体的に判断し、自ら問いを立ててその解決を目指し、他者と協働しながら新たな価値を生み出していくことが求められます。そのためには、学力だけでなく、自分を動機づけて高めようとしたり、自分の感情をコントロールしたりしながら、自分と他者を大切にできる非認知能力の育成が、変化の激しい社会のなかで求められています。

【校長ブログ】ドラマを先にみるか?原作を先に読むか?~「宙わたる教室」~

 私は、教員をしているためなのか、テレビや映画の学園物はあまり見ません。高校生の時に、テレビドラマだと中村雅俊さん主演の「ゆうひが丘の総理大臣」(日本テレビ系列)は見ていました。学園ドラマとは、夕陽に向かって走り続ける高校生のイメージです。

 先日、窪田正孝さん主演のNHKドラマ10「宙わたる教室」を見て、原作を読みたくなりました。ディスレクシア(dyslexia)について取り上げていたからです。ディスレクシアとは学習障害の一種で、失読症、難読症、識字障害、読字障害とも言います。書かれた文字を読むことが出来ない、読めてもその意味がわからないなどの症状が現れる特性です。文部科学省が行った4万人対象の調査では、およそ4%の児童生徒がディスレクシアであるという調査結果がありました。

 窪田正孝さんを主演のドラマ10「宙わたる教室」。10月8日から全10回の放送です。舞台は、東京・新宿にある定時制高校。年齢も抱える事情もさまざまな生徒たちが科学部を結成し、「火星のクレーター」を再現する実験に挑み学会発表を目指すという、実話に着想を得た物語です。本の帯には「それでも、学校に行く。それでも、働く。人を信じる。好きなものを諦めない。自分の未来を諦めない」(作家 額賀澪さんのコメント)

 原作の伊予原新さんの『宙わたる教室』(文藝春秋・2023年)を一気に読了しました。伊予原新さんは神戸大学理学部を卒業後、東京大学大学院理学系研究科で地球惑星科学を専攻され、2010年に作家デビューした異色の経歴の方です。

 

 ちょうど11月4日の朝日新聞朝刊の連載記事「インクルーシブ教育@Japan発達障がいからの進学」では、東海地方のある県の公立高校受験でディスグラフィア(dysgraphia)(書字障がい)の受験生が公立高校受験で使い慣れたiPadを使用できた事例が紹介されていました。

 伊予原新さんの『宙わたる教室』の一節を紹介します。

「メンバーに多様性を与えること。均質な遺伝子をもつ生物集団が環境の変化や感染症の流行でたやすく全滅するように、メンバーが同じような能力しか持たないチームは、困難を突破する術を見出せずに立ち往生することが多い。」

「自分の将来を、一本道のように見通せる人はいません。とにかくそれを一つ選んで開けてみると、またそこは小さな部屋で、扉が並んでいる。人生はその連続でしかない。」

 ドラマは原作に沿って制作されています。ドラマを先にみるか?原作を先に読むか?是非、ご一読を。

【校長ブログ】先生も勉強しています~県立川口高校教職員研修会を開催~

 11月7日、今朝は冷え込みました。暦のうえでは今日は立冬。校内のイチョウの木は色づいています。気象庁は東京で木枯らし一号が吹いたと発表しました。

 今日は放課後、衛生委員会が中心となって職場環境改善研修会を開催しました。本校の健康管理医の杉浦敏之医師にご来校いただき、職場ストレスチェックの分析、今年の新型コロナ、インフルエンザ、マイコプラズマ肺炎の動向、カフェイン、認知症など多岐にわたりご講演いただきました。杉浦先生は、川口市内で医療法人社団弘惠会 杉浦医院 の理事長としてご活躍されており、平成16(2004)年から本校の健康管理医としてご指導いただいています。教員の働き方改革の取組が注目されています。良い仕事をするためには心身ともに健康であることが大切だと改めて思いました。

教育基本法第9条には、「法律に定める学校の教員は、自己の崇高な使命を深く自覚し、絶えず研究と修養に励み、その職責の遂行に努めなければならない。」と規定されています。どのような業種においても「研修」は重要ですが、これからの変化の激しい、予測困難な時代を生きる子供たちの「生きる力」を育成していく教員にとって「研修」は特に重要なものであると思います。

 学校の先生も、いろいろな角度から勉強をしています。

【校長ブログ】ストックの花言葉は…~華道部の作品「清廉」~

 11月5日、華道部から校長室に素晴らし作品をいただきました。今回の作品名は「清廉」。菊、ストック、キキョウラン、サンゴミズキの生け花です。校長室にいただいた作品は花器も石をイメージしてあります。職員玄関や校内の廊下が華やかに彩られています。

 ストックの花言葉は「永遠の美」「愛情の絆」。県立川口高校華道部の皆さん、ありがとうございます。