2025年6月の記事一覧
【校長ブログ】グラジオラスの花言葉は「勝利」~華道部の作品「夏野」~
6月26日、県立川口高校では7月2日からの期末考査の一週間前に入っています。放課後には試験勉強をしている生徒の姿を多く見かけます。
先日、華道部の生徒が校長室に素晴らしい作品を持ってきてくれました。テーマは「夏野」。グラジオラス、テッポウユリ、ハナナマサジ(スターチス)。
県立川口高校は創立の昭和16(1941)年から平成8(1996)年まで男子校でした。華道部は共学化の平成9(1997)年度に華道同好会として発足し、現在は華道部として活躍しています。
グラジオラスの花言葉は「「勝利」です。「勝利」の花言葉は、立ち登る立派な姿から感じる力強さが由来となっています。
期末考査での生徒一人ひとりの「勝利」を期待しています。華道部の皆さん、ありがとうございました。
【校長ブログ】自分だけの勝ち方を見つけよう。~女子バレー部、県大会で躍動!~
6月は、部活動で高校3年生の多くが引退し、進路実現に向けて切り替える時期です。運動部では、高校総合体育大会(インターハイ)の予選大会で3年生が引退する部活動がほとんどです。
部活動の応援に行っても、なかなか子供たちの活躍する姿をじっくり見ることができないのですが、それでも応援に行きたい、と思うのは、子供たちがそれぞれの部活で一所懸命に頑張っているからです。どの会場でも応援に来られた大勢の保護者の方々の姿を目にします。皆さん、おそらく家では見られないお子さんの姿を見られたことだろうと思います。
試合や発表会を応援に行くと、子供たちの「いい場面」に出会います。運動部であれば、試合ですから勝つこともあれば負けることもあります。優勝しない限り最後はどこかで負けて無念な思いを味わうわけですが、子供たちは、そこで様々なことを学びます。
試合後や発表会後に、学校で「校長先生、応援に来てくれてありがとうございます」と言ってくれる子供たちが結構いて、とてもうれしく思います。その時の子供たちの顔は、試合の結果にかかわらず、とても爽やかです。
6月16日、私は女子バレーボール部の県大会激励のために、深谷ビックタートル(埼玉県深谷市)に行きました。県大会1回戦は所沢高校に2-0で勝利しましたが、2回戦は小川高校に0-2で惜敗しました。応援に来ていただいた保護者の皆様に、感謝申し上げます。スタンドで応援していたベンチ入りできなかった生徒もがんばりました。
苦手を克服したい人がいる。
得意分野を伸ばしたい人もいる。
人によって、目標も強みも違うから。
自分だけの勝ち方を見つけよう。
それはきっと、その先の人生を生き抜く力になります。
【校長ブログ】よりよい県立川口高校を目指して~学校評議員会・学校評価懇話会~
6月19日、県立川口高校では、学校評議員会・学校評価懇話会を開催しました。
学校評議員会は、地域に開かれた特色ある学校づくりを一層推進するために、学校や地域の実情に応じて、学校運営に関し、①保護者や地域住民等の意向を把握・反映すること、②保護者や地域住民等の協力を得ること、③保護者や地域住民等に対して学校運営の状況等を周知するなど学校としての説明責任を果たしていくことができるようにするものです。県立川口高校では、学識経験者、保護者代表など5名の委員の皆様で構成しています。
学校評価懇話会は、学校において、その年度の教育活動等の達成状況に関して、学校自己評価の結果を踏まえた意見交換等を通じて評価を行い、学校の自律的改善を図るため、学校関係者及び生徒から構成するものです。川口高校では、学識経験者、保護者代表、教職員、生徒代表など25名で意見交換を行いました。
2学年の「総合的な探究の時間」を視察した後、今年度の学校教育活動等について説明をいたしました。協議では、学校の情報発信の方法について、授業の体力向上について、学習指導について、学校の施設設備について、文化祭をより魅力的にすることについてなど多岐にわたる意見交換ができました。皆様のご意見を参考に、よりよい県立川口高校を目指してまいります。
【校長ブログ】ひんやりする本~県立川口高校図書館の展示コーナー~
県立川口高校の図書館入口にはショーウインドがあります。毎月、川野司書さんと図書委員が工夫をしながら展示物を更新しています。先日、通りがかったら作業中でした。
図書委員に聞いてみると今月のテーマは「ひんやりする本」。どのような本を展示してくれるのか楽しみでした。
次の6冊が選ばれています。
●吉野雄輔『海の本』(角川書店 2005年)…原初、生物がそこか生まれた海。初めて触れる、広大で生命あふれるもう一つの世界。海のすべてを知り尽くした水中写真の第一人者が、人知れず息づく神秘の世界を1冊にまとめました。
●村崎なぎこ『ナカスイ!~海なし県の水産高校~』(祥伝社 2023年)…この高校、濃すぎる! 栃木県立那珂川水産高等学校(ナカスイ)は、内陸県にある日本唯一の水産高校。“脱普通”をもくろむ鈴木さくらは、淡水魚専門の水産高校“ナカスイ”に入学。青春を謳歌するはずが、鮎に恋する神宮寺先生、魚ファーストの小百合、アニオタの地元ギャルかさね、釣りバカの渡辺ら、くせ者ぞろいで大打撃を受ける。水産実習では溺れかけ、おまけに少子化で学校は存続の危機。水没寸前のさくらの前に、あるポスターが……。「求ム! 地元食材&オリジナルレシピ&仲間 一緒に”ご当地おいしい!甲子園”を目指そう!」ナカスイの未来と青春をかけて、さくらは大勝負に挑む!
●岡本 信明・川田洋之助監修『金魚 長く、楽しく飼うための本』(池田書店 2009年)…魚は、たとえば、家族が集まるお茶の間や、オフィスの応接間のテーブルにさりげなくいるのがよく似合います。口をパクパクさせてエサをねだる金魚と対話する。そんな光景は、どんなにすてきでしょうか。本書は、今まで金魚の飼育が上手くいかなかった人、金魚はすぐ死んでしまう生き物だと思っている人に向けて、とてもシンプルでかんたんな飼い方を紹介しています。ぜひ、金魚のかわいさ、飼育の面白さを体験してみてください。
●『アイス一年中』(地球丸 2016年)…手づくりするのには、理由があります。それは、アイスをいちばんおいしく食べられるタイミングが「つくりたて」だから。生クリームや卵を泡立て、ふっくらと空気をふくんだつくりたてのアイスは、驚くほどなめらか。フレッシュなおいしさにあふれています。ご家庭で、手づくりアイスの世界を、ぜひ、ご堪能ください。人気料理家8人の絶品氷菓レシピ集。
●汐見夏衛『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら』(スターツ出版文庫 2016年)…親や学校、すべてにイライラした毎日を送る中2の百合。母親とケンカをして家を飛び出し、目をさますとそこは70年前、戦時中の日本だった。偶然通りかかった彰に助けられ、彼と過ごす日々の中、百合は彰の誠実さと優しさに惹かれていく。しかし、彼は特攻隊員で、ほどなく命を懸けて戦地に飛び立つ運命だった――。のちに百合は、期せずして彰の本当の想いを知る…。
●凪良ゆう『星を編む』(講談社 2023年)…第20回本屋大賞受賞作『汝、星のごとく』で語りきれなかった愛の物語
【校長ブログ】好きになった教科には、好きにしてくれた先生がいる。~教育実習が終わりました~
6月20日、本日で3週間の教育実習は最後となりました。9名の教育実習生が3週間取り組んでくれました。3週間の間に、体育祭もあり、充実した教育実習ができたとおもいます。
3週間の間に、教育実習生一人ひとりと校長室で個別に面談をしました。あえて一人ひとりの話題は変えて面談をしましたが、大学時代の経験や教師を目指した理由や高校時代の思い出、大学時代に経験など各自が熱く語ってくれました。埼玉県でなく東京都の教員採用試験を目指す実習生もいました。また、教員だけではなく、児童福祉施設で子どもたちの成長を支えたいという人もいました。教育実習生の皆さん、大変お疲れ様でした。良い先生になってください。
「教員はブラックだ」という報道は、2010年代後半から特に増え始めました。2016年度の文部科学省の調査で、教員の勤務時間が増大していることが明らかになり、それ以降、教員の多忙化がクローズアップされるようになりました。
教育実習生へのエールを込めて、コピーライター谷野栄治さんの元気が出る言葉を紹介します。教育に完璧はないと思いますが、理想を追い続けることが大切です。
誰にでも、好きな教科、嫌いな教科はあるものです。
大人になって振り返ってみると、好きになった教科には必ず印象に残る先生がいます。
世界の広さを語ってくれた英語の先生。
生き物の不思議に目を開かせてくれた理科の先生。
歴史に眠る人間のドラマを教えてくれた社会科の先生。
そんな先生たちの共通点は、その教科が好きで好きでたまらない気持ちが伝わってきたこと。伝えたいことがあふれ出てくること。だから、暗記しようと思わなくても、自然に記憶に残るし、次の授業が楽しみになる。
どんな時代でも求められるのは、教科指導を通じて、授業で想いを伝えられる教員。授業で子どもたちをひきつけられてこそ、プロフェッショナル教員なのです。
【校長ブログ】学校掲示板も今年度ヴァージョンに一新~イブニング学校説明会を開催~
6月17日、県立川口高校では、東門の学校掲示板の学校案内を令和7年度版に更新しました。また、夕方にはイブニング学校説明会を開催しました。多くの中学3年生、保護者の皆様にご来校いただきました。梅雨の時期ですが、川口市では午後2時には36.4℃の猛暑日。お暑い中、ご来校いただき、御礼申し上げます。
埼玉県では今春の高校入試からインターネット出願になった影響か、受験校選びが早まっているようです。県立川口高校では、昨年度よりも約2カ月早く説明会を開催しました。県立川口高校の魅力を感じていただければ幸いです。
県立川口高校では夏季休業や土曜日に学校説明会を年3回開催していますが、昨年度から平日の夕方に本校視聴覚室で100名の皆様を対象としたミニ学校説明会を開催しています。部活動見学も可能ですので、是非ご来校ください。
〇第1回学校説明会 令和7年8月19日(火) 9:00~10:30
〇第2回イブニング学校説明会 令和7年9月12日(金)視聴覚室(17:30~18:00)
〇第3回イブニング学校説明会 令和7年9月22日(月)視聴覚室(17:30~18:00)
〇第2回学校説明会 令和7年10月4日(土) 9:30~11:00
〇第4回イブニング学校説明会 令和7年10月22日(水)視聴覚室(17:30~18:00)
〇第3回学校説明会 令和7年11月8日(土)9:30~11:00
〇第5回イブニング学校説明会 令和7年11月26日(水)視聴覚室(17:30~18:00)
〇第6回イブニング学校説明会 令和7年12月12日(金)視聴覚室(17:30~18:00)
【校長ブログ】県立川口高校ウエイトリフティング部、インターハイ出場決定
皆さんは、校長というとどのような仕事をしていると思いますか。生成AI(人工知能)で「校長の仕事」について聞いてみると、「校長の仕事は、学校の最高責任者として、教育方針の決定、教職員の監督、学校運営全般の管理など多岐にわたります。具体的には、教育課程の編成、時間割の決定、学校行事の実施、教員の評価、保護者や地域との連携など、学校運営に関わるあらゆる業務を統括します。」と回答してきました。
私は県立川口高校の校長は4校目になります。校長職について考えてみるとその職務内容は多岐にわたります。学校外の職務もたくさんあります。そのうちの一つとして、私は埼玉県高等学校体育協会ウエイトリフティング専門部長を務めています。
6月14日、ウエイトリフティング競技大会の全国高等学校総合体育大会埼玉県予選が埼玉栄高校で開催され、私も専門部長として出席しました。埼玉県夏季大会、さいたま市民大会も兼ねているため小学生、中学生の参加もありました。ウエイトリフティングは腕力勝負の豪快なスポーツのイメージがありましたが、競技をしている子供たちを見ていると全く違いました。ロンドンオリンピック銀メダリストの三宅宏実選手(埼玉栄高校出身)は、「力だけでなく柔軟性と瞬発力、それに精神面が結果に現れる、非常に繊細な競技」だと語っています。
県立川口高校の生徒も奮闘し、三浦虎哲 君(3年生)と新井心優 さん(3年生)の二人が8月に鳥取県米子市で開催される全国高等学校総合体育大会(インターハイ)への出場を決めました。また、学校対抗戦では、県立川口高校は見事優勝しました。
全国高等学校総合体育大会(インターハイ)は8月7日~11日まで米子コンベンションセンター(鳥取県米子市)で開催されます。応援、よろしくお願いします。
【校長ブログ】体育祭も時代で変わります
6月13日、県立川口高校では、1日順延した体育祭を開催しました。お忙しい中、多くの保護者の皆様にもご来校いただき、感謝申し上げます。
本校の体育祭は、定番の100m走、綱引き、対抗リレーだけでなく、私の高校時代にはなかった種目もあります(他校でも平成・令和の定番になっていますが…)。棒引き、台風の目、大縄跳びなどはありませんでした。大縄跳びは、テレビ番組の特番でも取り上げられたりして人気の種目で、チーム意識が高まる種目だと思います。
昭和の体育祭では、棒倒し、騎馬戦、組体操などがありましたが、危険性が高いと認識され、時代とともに体育祭の種目も変遷してきました。
体育祭は、体育技能を競うだけではなく、日頃の活動を披露する場でもあります。特に部活動対応リレーは、運動部、文化部が特色を出して参加していました。対抗リレーに教員チームも参加したり、応援合戦もあります。
閉会式では校長の講評があります。私も校長になってわかりましたが、朝礼台壇上にあがると一人ひとりの生徒の顔がよく見えます。今日は意識して全校生徒の顔をよく見てみました。充実感に満ちた顔つきでした。PTA会長さんをはじめ、クラスの仲間たちの声援、多くの保護者の皆さんの応援は、確実に生徒一人ひとりの力になったようです。他人を応援することには、多くのポジティブな側面があります。まず、相手の成功や幸福感をサポートすることで、彼ら自身の自信が高まり、より高い目標を追求する意欲が生まれます。この相乗効果により、個人の成功がより大きな範囲に波及し、ポジティブな変化をもたらすことが期待されます。今日の「力」を大切にしてもらいたいと思います。
【校長ブログ】やり抜く力 GRIT(グリット)~関東高校ウエイトリフティング大会~
6月7日、関東高等学校ウエイトリフティング競技が栃木県立小山南高校(栃木県小山市)で開催されており、県立川口高校の生徒も男子8名、女子1名が出場します。私も激励のために小山南高校に来ています。
ウエイトリフティング関東大会は関東1都6県と山梨県を加えた1都7県で競います。これらの都県は、首都圏整備法や首都圏整備計画に基づき、首都圏として定義されています。埼玉県からは、男子が県立川口高校、埼玉栄高校、吉川美南高校、女子が埼玉栄高校、県立川口高校の選手が出場しています。
ウエイトリフティングは個人競技です。自分のペースで練習を進められる、自己管理力と自律性が養われる、集中力が高まるなどのメリットがあります。しかし、チームワークが求められないため、協力心や他者との連携のスキルが高まらないなどともいわれます。しかし、応援席からのエールで、想像以上の力を発揮する場合もあります。
グリット(grit)とは、「やり抜く力」または「粘る力」だと定義されている言葉のこと。困難に遭ってもくじけない闘志、気概や気骨などの意味を表す英語で、社会的に成功している方たちが共通して持つ心理特性とされています。アンジェラ・リー・ダックワース『やり抜く力 GRIT(グリット)~人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける~』(ダイヤモンド社 2016年)で一躍注目されました。心理学者のアンジェラ・リー・ダックワース ペンシルバニア大学教授は、「才能やIQ(知能指数)や学歴ではなく、個人のやり抜く力こそが、社会的に成功を収める最も重要な要素である」として、「グリット」理論を提唱しました。
やり抜く力やがんばる力は、今日の学校教育の中では「非認知能力」としてその育成が求められています。ウエイトリフティングで奮闘する高校生を見ていて、改めて、「やり抜く力 GRIT(グリット)」の大切さを実感しました。
【校長ブログ】失敗は成功のマザー
6月4日、県立川口高校では、本日午後からの三者面談のために短縮午前授業です。
昨日、長嶋茂雄巨人軍終身名誉監督が亡くなりました。新聞・テレビ等でも大きく報道され、昨夜は日本テレビで特別番組が編成されていました。新聞各紙の一面を見てみると、読売新聞、朝日新聞、毎日新聞では「ミスタープロ野球」という共通した見出しでした。
私は、大学生の時に羽田空港で鮮烈な思い出があります。遠くの方から後光が差すようなオーラを感じ、何かあるのかなと思ったら、長嶋茂雄さんが羽田空港の国内線ターミナルから出てきたところでした。人々が集まってきましたが、あの独特のオーラをうまく表現することができません。
長嶋語録はたくさんありますが、巨人が球団史上初の最下位から一転してセ・リーグで優勝した1976年に長島茂雄さんが言った「失敗は成功のマザー」という言葉が私の一番印象に残っている言葉。改めて、前向きな長嶋茂雄さんらしい言葉だと思います。昭和の名選手、平成の名監督としてまさに「ミスタープロ野球」だったと思います。謹んでご冥福をお祈りします。